Go to contents

[オピニオン]政治的に魅力的な

Posted November. 12, 2011 05:45,   

한국어

ポリシック(polichic)とは、「政治的に魅力的な(politically chic)」を縮めた言葉だ。「88万ウォン世代」の著者、ウ・ソクフン氏は、最近の若者らは、「カンジ」がしなければ好まないと主張している。「カンジ」とは、「感じ」という日本語であり、「感じがする」とは、英語のシックのように、格好いいという意味で使われる。法輪(ボプリュン)和尚は一昨日、与党ハンナラ党の新人議員の会で、「安哲秀(アン・チョルス)シンドローム」について説明し、「最近の若者らは、イデオロギー性向が無い」と主張した。イデオロギー過剰の386世代(60年代生まれの40代)とは異なって、20代や30代の世代には、魅力が先で、イデオロギーが後をついて来る。

◆ソウル大学の鉠國(チョ・グク)教授は、刑法学者としてはぱっとしないが、ポリシックだ。ネット放送、「私はけち臭い」の金オジュン氏は、曹教授について、「背も高いし、二枚目だ。声音もよい。学歴もよく、考え方もしっかりしている。中身もあり、品位もある。これほどの資産を全て身につけている進歩的人物はいなかった」と表現した。もちろん、外観が全てではない。進歩側の女優、金ヨジン氏は、ずば抜けた美人でも、演技が長けているわけでもないが、ポリシックだ。自分の意見がしっかりしていて、社会参加にも真剣さが感じられる。

◆ポリシックなことで最近、最も有名になった人は金オジュン氏だ。曹教授にはサルトル、金ヨジン氏には、スーザン・サランドンの真似事のようなところが伺えるが、金氏は、新たなスタイルを作り出している。例えば、スペイン・マドリードのプラド美術館で見たというピカソの「ゲルニカ」について並べ立てていたところ、その絵は、レイナソフィア美術館にあると指摘を受けても、恥下士がるどころか、返って、指摘した人に、揚げ足を取る知識人根性だと、面と向かってとがめたりする。彼は、曹教授の限界を模範生的な、知識人的スタイルだと批判する。真実とうそとの境界は曖昧だが、はばかることがなく、反響は熱い。

◆与党ハンナラ党の元喜龍(ウォン・ヒリョン)、南景弼(ナム・ギョンピル)議員などは、「刷新」を掲げる若手であるにも関わらず、ポロシックではない。洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表が、若者たちとコミュニケーションのために作った席での発言を問題視し、批判にばかりに精を出しており、彼ら自らは、洪代表ほどの魅力も示していない。保守の方では、ソウル大学の朴世逸(バク・セイル)教授が、指摘することは長けているが、若者らに対し訴える力はあまり無い。にも関わらず、若手の保守論客、ビョン・ヒジェ氏は、ポリシックなのか。米国では、ラッシュ・リンボーのような、保守派のラジオキャスターの人気が高い。政界が面白くなるためには、保守の方でもポリシックな人々が現れなければならない。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員 pisong@donga.com