「(北朝鮮が核実験をするなら)ロシアと中国の支持の下、北朝鮮に対する強力な追加経済制裁が行われると確信する」
米国家安全保障会議(NSC)で大量破壊兵器(WMD)を担当するゲリー・セイモア調整官は13日、東亜(トンア)日報とのインタビューでこのように述べた。
セイモア調整官は、アサン政策研究院が「核と原子力の未来」というテーマで主催するフォーラム(13日〜15日)に出席するために来韓した。
セイモア調整官はインタビューで、「北朝鮮の核実験などで韓半島の安全保障環境が今より悪化する場合、戦術核兵器の再配備が可能か」という質問に対して、ひとまず「韓国戦術の核再配備は現在としては不必要であり、議論の対象ではない」と距離を置いた。
そのうえで「北朝鮮の高まるミサイル・核の脅威に韓米両国は共同で様々な対応を準備している。(戦術核兵器の再配備問題)韓米両国間で議論しなければならない事項だろう」と付け加えた。
6者協議の再開問題については、「最近、北朝鮮が無条件で6者協議に復帰すると明らかにした点に注目する。これは『対北朝鮮制裁措置をやめろ』という従来の立場から変化したものだ」と評価した。その一方で、「協議再開のためには、北朝鮮が挑発をしないという信頼と真正性を韓米両国に植えつける必要がある」と強調した。
セイモア調整官は、北朝鮮が最近、南北間首脳会談のための秘密接触を暴露したことについて、「なぜそのようなことを(北朝鮮が)したのか、理解できない」としながらも、「交渉のためのレトリックと実質的な挑発を分ける必要がある」と述べた。
米国の北朝鮮に対する食糧支援については「北朝鮮への食糧支援が必要かどうかについての議論は、現在政府内で行われており、数週内で結論が出るだろう」と明らかにした。
セイモア調整官は、「しかし、透明な分配と監視システムの構築のための協議は、数ヵ月かかるだろう」と述べ、実質的な食糧支援が行われるまでかなりの時間が必要であることを示唆した。
一方、先月末、公海上で漂流し引き返した疑惑の北朝鮮船舶は、中米国家のベリーズ所属のライト(MV/Light)号であり、ミサイル関連兵器と推定される物資を載せてミャンマーに向かっていたことが明らかになった。
これに関連してセイモア調整官は、「09年にカンナム号が引き返した事態と非常に似たケースだ。ライト号が、国連決議案1874号が禁止している兵器類を載せてミャンマーに向かっていたと推定された」と説明した。
09年、北朝鮮船舶のカンナム号は、WMD関連物資を載せてミャンマーに向かっていたことが疑われ、米海軍の執拗な追撃によって北朝鮮に引き返した。
jkim@donga.com