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「北朝鮮の主体思想講義」主張による波紋

「北朝鮮の主体思想講義」主張による波紋

Posted November. 13, 2004 00:01,   

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全国公務員労組(全公労)が9月2日、忠清南道牙山市(チュンチョンナムド・アサンシ)で開かれた第1期公務員労働者学校での教育で、ある外部講師が行った教育内容が北朝鮮の主体思想を盛り込んでいるとの主張が提起されて波紋が広がっている。

検察と警察は12日問題になった教育内容の原稿を入手して分析に入った。

国会環境労働委員会立法調査官を勤めたユ・セファン国会書記官は最近、自分のインターネットホームページに載せた「主体思想を教えている公務員労組」という文で、「民主主義民族統一全国連合の朴(パク)セギル組織委員長が『世の中を変える哲学、民衆が主人になる世の中のために』という題目で、北朝鮮の主体思想を全公労組合員たちに教育した」と主張した。

ユ書記官は、朴さんの講演資料の中に△「事物の発展法則に対する理解」はマルクス・レーニン主義の唯物論的弁証法をそのまま紹介しており△「人中心の世界観、民衆中心の歴史観」部分は北朝鮮の主体思想を高く褒め称えており△「変革的群衆路線—民衆全体をどう準備させるか」は、現時期を「全国統一大事変期」と主張するなど北朝鮮の統一戦線戦術をそのままコピーした内容だと主張した。

朴さんの教育内容の原稿は全公労ホームページに載せられている。この原稿に対して、慶南(キョンナム)大学北朝鮮大学院の柳吉在(ユ・ギルジェ)教授は「『人中心の世界観…』部分は主体思想で最も核心的な部分にそのまま言及している」と話した。

高麗(コリョ)大学北朝鮮学科の柳浩烈(ユ・ホヨル)教授は「人中心の世界観など哲学的原理、実践方式、実践目標が主体思想を原型にしている」とし「講演の意図が分からず、この文件一つで講義そのものを主体思想の講義と判断するのは難しいが、結果的に主体思想の内容が伝えられる効果を生む」と話した。

一方、世宗(セジョン)研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)研究委員は「問題になった教育内容の原稿の論理が主体思想を土台にしたことは事実だが、主体思想論議の核心である首領論が抜けているなど北朝鮮体制の讃揚だとはみられない」と話した。

このような論争に対して、朴さんは「全体で脈絡と論理を比べて類似点と差別性を話すべきで、一部の表現だけで主体思想だと主張するのは早計だ」とし「私は主体思想の専門家ではなく、講義の要点は労働者が労働運動をどうすればいいかという原則と方向を示した」と話した。

朴さんは1962年忠清北道永同(チュンチョンプクド・ヨンドン)で生まれ、1981年ソウル大学哲学科に入学したが、3年生の時に学生運動と関連して除籍された。現在、民主労働党中央委員であり、運動圏民族解放(NL)系列の歴史書と評価された「書き直す韓国現代史」の著述者だ。

全公労の関係者は「教育宣伝室が、朴組織委員長を教育講師に招いた」とし「もし北朝鮮を褒め称える話だったら公務員たちがじっと座って聞いていただろうか」と話した。講義に参加した全公労の慶尚南道(キョンサンナムド)地域本部のある幹部は「80人余りが講義を聞いたが、教材の題目にぴったり合わせて進行されたのではなく、『どうやって哲学の勉強をし、哲学をどう現実に結びつけなければならないか』などに対する哲学一般論の講義だった」と話した。また、ある出席者は「講義が難しくて、面白くなく居眠りした組合員が多かった」と話した。

一方、警察は問題の原稿を入手して国家保安法違反可否に対する検討に入った。最高検察庁の関係者も「文件の内容が主体思想に合致するどうかを分析中だ」と話した。