Go to contents

自動車・航空など主力産業の危機、支援が遅れると経済全体が揺らぐ

自動車・航空など主力産業の危機、支援が遅れると経済全体が揺らぐ

Posted April. 20, 2020 08:11,   

Updated April. 20, 2020 08:11

한국어

国内自動車メーカー5社の4月の輸出台数が前年同月比43%減少すると予想される。新型コロナウイルス事態の影響が本格的に現れたのだ。自動車をはじめとする基幹産業の被害が表面化したことを受け、政府は今週開かれる第5回緊急経済会議で基幹産業支援策を議論することにした。一度遅れれば、膨大な時間と労力を投資しても、グローバル競争力を回復するのが容易でないのが基幹産業である。前後方の関連効果が大きく、雇用への影響も膨大である。

韓国自動車産業連合会によると、昨年4月は9万台だった現代(ヒョンデ)自動車の輸出台数は、今月は5万5000台に、起亜(キア)自も8万台から4万6000台に減る。国内生産車の60%が輸出されるだけに、内需がいくらよく支えても売上の3分の1がなくなるという意味だ。全体自動車産業の連続的な不渡りを防ぐために32兆8000億ウォンが必要だというのが、自動車業界の試算だ。第1四半期に主力船舶である液化天然ガス(LNG)船を一隻も受注できなかった造船業、石油化学など、他の主力業種の企業もすでに流動性不足に苦しんでいる。

国際線の利用客が90%以上減少した航空業界は、すでに昏睡状態だ。毎月6000億ウォンの旅客収入が消えている大韓(テハン)航空は、国内従業員1万9000人の70%が循環休職に入った。しかし、格安航空会社(LCC)への3000億ウォンの支給保証後に追加対策は出てこなかった。米政府はすでに30兆ウォンを超える資金を、米航空業界に直接支援することを約束した。

政府が今週出す支援策には、20兆ウォン規模の社債を政府が保証する案が有力に検討されているという。満期が到来した社債を再発行するとき、政府が支払保証をする方式である。格付けの下落によって流動性不足を経験する企業には大きく役立つだろうが、全体基幹産業を支えるために十分な規模であるかは疑問だ。

政府の基幹産業への支援策が遅れたのは、政治日程が影響を及ぼしたという指摘が少なくない。財閥が経営する企業を支援すれば、特恵を巡る対立が起きることを懸念して、政府内での意思決定が遅れたという声が出ている。しかし、政治論理で眺める問題ではない。海外で競争する企業を守るために迅速かつ大胆な対策を打ち出す時だ。大株主の苦痛分担の努力など、支援策にどのような条件を付けるかについて悩むのは必要だが、あまりにも前後を考慮しながら躊躇って、ゴールデンタイムを逃してはならない。