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ガス料金高騰で「チャンポンの火の味」減らす中華店、自営業者を襲うエネルギーショック

ガス料金高騰で「チャンポンの火の味」減らす中華店、自営業者を襲うエネルギーショック

Posted February. 08, 2023 08:38,   

Updated February. 08, 2023 08:38

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京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)で10年以上中華料理店を経営しているキムさんは最近、ガス料金の心配が大きい。「プルマッ(火の味という意味、食材を焼いたり炒めた際に出る香ばしさ)の良い中華料理」で有名なキムさんの飲食店は、調理の過程で火をよく使わなければならないので、ガス使用量が多いが、ガス料金の高騰でコスト負担が大きくなったためだ。キムさんは、「チャンポン一杯を作るためには、中華鍋技(中華料理を調理する時に使う鍋に材料を入れて火の味を出す行為)だけでも40回以上しなければならないが、それがすべてお金だ」とし、「火の味を減らせば、お客さんががっかりするので、高いガス料金にそのまま耐えざるを得ない」と話した。

原油価格の上昇にともなうエネルギー価格の高騰の影響が、小規模自営業者を襲っている。電気料金とガス料金が同時に上がり、新型コロナの衝撃から抜け出し始めた小規模自営業者に再び打撃を与えている。

7日、韓国ガス公社によると、昨年12月基準の業務用暖房用ガスの卸売料金は、1MJ(メガジュール)当たり34.69ウォンで、前年同月比57.6%高騰した。ボイラーなどに使う室内灯油の価格も1478.01ウォン(6日基準)で、昨年同日(1140.45ウォン)比約30%上昇した。電気暖房や店の運営にかかる電気料金も上昇傾向を見せている。統計庁によると、今年1月の電気料金は昨年より29.5%上昇し、1981年1月に36.6%上昇して以来、42年ぶりに最大の上昇幅を記録した。

業種の特性上、店内で一定温度を維持しなければならない小規模自営業者たちは、暖房費引き上げの衝撃をそのまま抱え込んでいる。ソウル銅雀区(トンジャクク)で爬虫類売買ショップを経営するイ某氏は、「とりあえず、今年の冬だけでも乗り越そう」という気持ちで耐えている。彼は「爬虫類は、飼育場内の温度を25~27度に維持しなければ死亡するため、やむを得ず温度を維持するが、暖房費が昨年より30%ほど増えた」と訴えた。

一部業種は廃業まで考慮しているが、それさえも難しい状況だ。ソウル恩平区(ウンピョング)で銭湯を経営するA氏は、「いくら小さな銭湯も、廃業するには少なくとも1億ウォンはかかる」とし、「新型コロナにも持ちこたえたが、今は持ちこたえる術がない」と話した。

独自にエネルギーコストを削減する「エネルギーダイエット」に乗り出すこともある。京畿道坡州市(パジュシ)でパン屋を経営しているBさん(29)は、「お客さんがいなければ、店内の暖房を切っておき、寒くても服をもう一着着て出てくることで耐えている」と話した。京畿道龍仁市(ヨンインシ)でネットカフェを運営するキム某氏(36)は、「24時間ずっとパソコンを使っているネットカフェの特性上、電気代が多くかかる」とし、「人件費を節約するために、夜間のアルバイトを止めさせて、店で寝泊まりしながら働くオーナーが多い」と伝えた。


チョン・ソヨン記者 cero@donga.com