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北朝鮮、兵器を輸出したロシアから数回にわたって石油を輸送

北朝鮮、兵器を輸出したロシアから数回にわたって石油を輸送

Posted March. 27, 2024 08:55,   

Updated March. 27, 2024 08:55

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英紙フィナンシャル・タイムズが26日(現地時間)、北朝鮮の石油タンカーが、ロシアからの石油輸送のために、最近少なくとも5回、ロシアのボストチヌイ港を出入りしたことが確認されたと報じた。ロシアから北朝鮮への石油の輸送は、2017年に国連安全保障理事会が北朝鮮への石油輸出を制限した対北朝鮮制裁を採択して以降、初めて。

同紙が英国のシンクタンク「王立防衛安全保障研究所(RUSI)」から共有された衛星写真によると、北朝鮮の石油タンカーは今月7日を皮切りに10日、13日、14日、22日にボストチヌイ港に来港した。その後、このタンカーが北朝鮮の清津(チョンジン)港でも発見された。同紙は、「これらの船舶がすべてロシアの石油会社が運営する停泊地で荷物を積んでいるように見えた」と分析した。

特に、ボストチヌイ港を出入りしたタンカーのうち1隻は、北朝鮮が昨年12月に購入した「ペクヤンサン1号」だった。このタンカーが、北朝鮮が国連の石油製品の輸入制限を回避するために不法に行った船舶間の石油の積替えに関与したことも明らかになっている。RUSIのジェームス・バーン研究員は、「北朝鮮の船舶は外国港に入港することすら許されない」とし、北朝鮮とロシアが国連制裁を違反していることを指摘した。

国連安全保障理事会は2017年、北朝鮮への石油輸出許容量を年間50万バレル(原油は400万バレル)に制限する対北朝鮮制裁を採択した。北朝鮮に石油を輸送するには、国連に事前報告された場合のみ可能だ。RUSIは、今回輸送された石油量が年間許容量の4分の1である12万5千バレルに達する可能性があると明らかにした。

今回の石油輸送は、北朝鮮がロシアに兵器を輸送した後に行われた。RUSIは、昨年8月にもロシアの船舶が北朝鮮の羅津(ナジン)港で弾薬などが入ったと推定されるコンテナを積んでロシアのドゥナイ港に戻ったことが確認されたと明らかにした。同紙はこれについて、北朝鮮の兵器とロシア産石油の「物々交換」が明らかだとし、安保理常任理事国であるロシアが自ら国連制裁を守らない「無法国家(outlaw state)」になったと批判した。


イ・ギウク記者 71wook@donga.com