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統一部「金日成回顧録、出版経緯を把握して措置を検討」

統一部「金日成回顧録、出版経緯を把握して措置を検討」

Posted April. 23, 2021 08:08,   

Updated April. 23, 2021 08:08

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北朝鮮の金日成(キム・イルソン)主席の抗日闘争史を扱った本『世紀とともに』が国内で出版されたことを受け、統一部が出版経緯の把握に乗り出した。『世紀とともに』が利敵表現物に該当し、本の搬入と出版過程で国家保安法と南北交流協力法違反の可能性があるという指摘による。

統一部当局者は22日、『世紀とともに』の国内出版に対する立場を問われ、「本の出版と関連して、出版社側が統一部と事前に協議したり、出版を目的とする搬入承認などを申請した事実はない」とし、「出版の経緯などを把握し、統一部として取れる措置があるか検討する」と明らかにした。

統一部によると、2012年に株式会社「南北交易」は、合法的に北朝鮮の図書を扱うことができる特殊資料の取り扱い認可機関だけを対象に本を販売するとして統一部から『世紀とともに』の搬入承認を受けた。今回『世紀とともに』を出版した図書出版「民族サランバン」代表のキム・スンギュン社団法人南北民間交流協議会名誉理事長(82)は、「南北交易」の代表も務めている。

統一部当局者は、「出版を目的に国内に北朝鮮の図書を搬入するには統一部から承認を受ける手続きが必要だ」と明らかにした。このため、キム氏が今回、追加承認なく一般大衆に本を販売した事実が確認される場合、南北交流協力法違反などが適用される可能性がある。キム氏は東亜(トンア)日報の電話取材に対して、「特殊出版物として搬入した本を昨年出版社を作った後、一般書店に流通させた」とし、「現行法に違反する事項があれば、全て甘んじて受け入れる」と話した。

一方、『世紀とともに』の出版と関連して野党「国民の力」の河泰慶(ハ・テギョン)議員は同日、フェイスブックに、「金日成主席の回顧録にだまされる人がいるだろうか。高まった国民の意識を信じ、表現の自由を積極的に保障しよう」と述べた。


金哉希 jetti@donga.com