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米最高裁判事バレット氏が承認通過、米最高裁6対3で保守化

米最高裁判事バレット氏が承認通過、米最高裁6対3で保守化

Posted October. 28, 2020 08:37,   

Updated October. 28, 2020 08:37

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連邦最高裁判事に指名されたエイミー・バレット高裁判事(48)が26日(現地時間)、上院の最終承認を通過した。これで、米最高裁の構成は保守6人、リベラル3人になり党派色が明確になった。最高裁の保守化作業が完了したことで、今後、大統領選関連の訴訟が起こる場合、トランプ大統領に有利に状況になる可能性がある。

上院は、30時間以上の討論の末、バレット氏の承認案を採決し、賛成52、反対48の賛成多数で承認した。共和党議員53人のうちメイン州のスーザン・コリンズ議員だけ反対票を投じ、野党は全員反対した。野党から1票も得られない最高裁判事が承認されたのは151年ぶり。

バレット氏の承認は、ギンズバーグ判事が先月死去した後、指名から上院公聴会、法司委員会の採決、上院通過まで約1ヵ月という異例のスピードで行われた。民主党は、大統領選を目前にして強行される今回の承認手続きは不法だと反発したが、共和党が多数である上院は、「憲法に規定された権限の行使であり、バレット氏の資質は十分に検証された」とし、手続きを強行した。バレット氏は、歴代5人目の女性最高裁判事で、1991年に43歳で最高裁判事になったクラレンス・トーマス氏以来、2人目の若い最高裁判事だ。敬虔なカトリック信者であるバレット氏は、宗教的信念により人工妊娠中絶に反対するなど、保守的価値観を持っている。

 

最高裁が明確に保守化したことで、11月3日の大統領選後に関連訴訟が起こる場合、トランプ氏に有利な決定が下される可能性が高まり、大統領選の結果に影響を及ぼしかねない。トランプ氏は「郵便投票は詐欺」と主張し、訴訟を予告している。2000年の大統領選で、フロリダ州の票の再集計論議が起こった時、最高裁が再集計を許可せず、共和党のブッシュ氏が勝利した前例がある。

また、今後の最高裁の判決によって、「オバマケア」と呼ばれる医療保険改革法が廃棄され、人工妊娠中絶や銃規制、同性結婚、移民政策関連の判決が保守化するという観測流れている。これに対して民主党は、最高裁判事の定員を増やし、リベラルな最高裁判事を追加任命することを検討している。民主党大統領選候補のバイデン前副大統領はCBS放送とのインタビューで、「大統領に当選すれば、(最高裁判事の増員を議論する)超党派の委員会を設ける」と明らかにした。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com