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「落第点」の日本のアジア大会と2036年全州五輪

「落第点」の日本のアジア大会と2036年全州五輪

Posted October. 01, 2026 08:30,   

Updated October. 01, 2026 08:30


2014年のソチ冬季五輪は、開幕前、2つの便器が仕切りもなく並んだ「双子の便器」の写真で、世界の笑いものになった。実際に訪れたソチの状況は、さらに深刻だった。報道関係者用の宿泊施設は、ベッドから出入り口のドアまで、何一つまともに仕上がっていなかった。あちこちで配管がむき出しになり、ドアには部屋番号を手書きしたA4の紙が貼られていた。翌日、シャワーを浴びると熱湯しか出なかった。修理を頼んだら、今度は冷水しか出なくなった。未明に火災報知器が鳴り、宿泊客全員が寝ていたところを、パジャマ姿で飛び出すこともあった。生きて帰ることが大事だと思い始めたころ、大会が開幕した。

しかし、開幕を境に全てが変わった。いざ競技が始まると、運営上のミスや事務的な不備はほとんど起きなかった。細かな問題はあったが、大会運営に影響するほどではなかった。物議を醸し、トラブルも相次いだソチ五輪は、その後17日間の熱戦を成功裏に終えた。問題の宿泊施設も、帰るころにはある程度落ち着いていた。

終盤に向かっている2026年愛知・名古屋アジア大会は、だからこそ、なおさら違和感がある。五輪やアジア大会のような国際総合競技大会が、最初から完璧な形で始まることはそれほど多くない。しかし、いざ大会が始まれば、頂上に達した球が下り坂を勢いよく転がるように、順調に進むものだ。

ところが、今大会は先月19日の開幕から今に至るまで、事件や事故が絶えない。2021年の東京五輪をはじめ、さまざまな国際大会を成功させてきた「マニュアルの国」日本だけに、なおさら首をかしげる。

韓国代表もさまざまな被害を受けた。サッカー場に向かうはずのバスが野球場へ行ったかと思えば、決勝を控えた男子バスケットボール韓国代表は、バスが来ず練習を中止せざるを得なかった。ホッケー試合では、韓国国歌の代わりに北朝鮮国歌が流れた。選手村を建設する代わりに設けたコンテナ型宿泊施設では水漏れが起き、クルーズ船では食事の質の低さが問題になった。競泳リレーの予選に出場した選手には実物のメダルを授与しないことになり、大韓体育会が代わりにメダルを作ることにした。大韓体育会の柳承敏(ユ・スンミン)会長は「落第点をつけたい」と話した。

原因はいろいろあるだろうが、今回の事態の芽は招致の時から潜んでいた。大会は愛知県と名古屋市の共催だが、当初、名古屋市は費用負担が想定以上に大きいとして、招致を撤回しようとした。ようやく共催で合意した両自治体は、2016年に唯一の候補として名乗りを上げ、開催地に決まった。しかし、その後、各地の戦争や感染症の流行などで物価が急騰し、当初見込んだ予算を大幅に超えた。その結果、今大会は「経費削減」に躍起にならざるを得なくなった。中央政府の支援も十分ではなく、国民の関心も薄い。このままでは、費用ばかりかかり、評価も得られない史上最悪のアジア大会として歴史に残りかねない。

全羅北道(チョルラブクト)が招致を進める2036年全州(チョンジュ)夏季五輪も、同じような問題に直面する恐れがある。全羅北道は昨年3月、ソウルを抑えて2036年五輪招致の国内候補地に選ばれたが、宿泊施設や競技場などの諸条件を整えるのが難しく、最近、ソウル市に共催を提案した。これを受け、文化体育観光部は国際審査委員会を開き、五輪招致の審議を保留した。全羅北道が単独開催を事実上断念したことで、韓国の2036年五輪招致への挑戦は、振り出しに戻る可能性が高まった。

求められる水準がはるかに高い五輪は、アジア大会よりもはるかに多くの費用がかかる。自治体間の合意も難しそうだが、両自治体が合意したとしても、開催の成功が保証されるわけではない。国民の関心も高くない。こうした状況下で、もともと招致の可能性が高くない五輪に、あえて行政の力を集中させる必要があるのだろうか。