Go to contents

イスラエルがイラン空襲、「報復の悪循環」

イスラエルがイラン空襲、「報復の悪循環」

Posted April. 20, 2024 08:25,   

Updated April. 20, 2024 08:25

한국어

イスラエルは、イランから史上初めて本土攻撃を受けてから6日後、イランの軍事基地に対する再報復に踏み切った。今回の攻撃は、今月1日にあったシリア駐在イラン領事館に対するイスラエルの爆撃に対応して、イランが13日にイスラエル本土を攻撃したことに対する再報復の性格を帯びている。両国が今のように攻撃と反撃を交わしながら「報復の悪循環」を続けることになれば、中東地域の軍事大国間の本格的な全面戦争につながりかねないという懸念が出ている。

米ABC放送などは、イスラエルが19日(現地時間)、イラン内の目標物をミサイルで打撃したと、米当局者の話として報じた。イラン国営テレビは同日午前4時頃、中部エスファハーン州の州都エスファハーンの上空で無人機(ドローン)3機が目撃され、これにより防空体系が稼動し、すべて撃墜したと報じた。イスラエル当局者は匿名で、外信に対しイラン攻撃について認めたが、イスラエルとイランはいずれも今回の攻撃について公式に言及しなかった。

エスファハーンは、イランの陸軍航空隊基地などの軍事施設はもちろん、ウラン濃縮施設であるナタンズ核施設などイランの「核インフラ」がある。ただ、国際原子力機関(IAEA)は、「イランの核施設に被害がないことを確認した」と発表した。米政府当局者もCNN放送に対し、「イスラエル攻撃は、イランの核施設を狙ったものではなかった」と伝えた。

今回のイスラエルの攻撃は、限られた方法で行われたものと見られる。だが、イランは先にイスラエルが再び攻撃してくれば、「即刻かつ最大水準で返す」と脅しをかけた経緯がある。これに対し、ボールが再びイランに渡ったという分析が出ている。CNNのグローバル問題アナリストのキム・ドーザー氏は、「両国間のこのような『拡張はしご(escalation ladder)』は、本当におぞましい全面戦争につながりかねない」と懸念した。

イスラエルの再報復を受け、同日、総合株価指数(コスピ)は一時3%以上急落し、対ドルウォン相場は、取引中1ドル=1390ウォンを突破するなど、国内外の金融市場が乱高下した。アジア証券市場も軒並み急落した。日本の日経平均株価は1011.35円(2.66%)安の3万7068.35円で取引を終えた。国際原油価格も同日、アジア市場で一時3%以上高騰した。


趙은아 achim@donga.com