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「韓国戦争の時は障子紙に鍵盤を描いて練習… 初めてピアノを習った時が生々しいけど、もう80年」

「韓国戦争の時は障子紙に鍵盤を描いて練習… 初めてピアノを習った時が生々しいけど、もう80年」

Posted December. 05, 2023 09:00,   

Updated December. 05, 2023 09:00

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「解放(日本植民地からの独立)直前に、当時日本に留学されていたチェ・ジョンソン先生から初めてピアノを習いました。まだ記憶が生々しいのに、もう80年が過ぎましたね」

元老ピアニストの張惠園(チャン・ヘウォン、84)氏(梨花女子大学名誉教授・韓国ピアノ学会理事長・写真)が、ピアノ人生80年を記念する「ピアノとの人生80周年、張惠園音楽会」を10日、ソウル芸術の殿堂IBKチャンバーホールで開く。第1部では、氏が約20年前にナクソスクラシックインターナショナルレーベルでアルバムを発売し、世界から認められたスカルラッティとピエルネのピアノ曲を演奏する。第2部では、氏と韓国ピアノ学会が作曲家たちに委嘱して作った小協奏曲6曲を披露する。

小協奏曲6曲は、ナ・インヨンの「月夜」、シン・ドンイルの「お兄さんを想う」、「春風」、チョン・ボヒョンの「鳥よ、鳥よ」、キム・ウネの「アリラン」、「オ-・タンネンバウム」など聞き慣れた既存の旋律をテーマにした3~5分の短い作品だ。ラウム弦楽四重奏団が伴奏を担当する。

「日本をはじめとする他の国々には、現代にバロックからロマン主義まで多様なスタイルで書いたピアノ曲がたくさん出ていて、古いピアノ教材にとって代わっています。私たちも、このようにしなければならないと思い、昨年から韓国国内外の作曲家に委嘱し、40曲余りが集まりました。ただピアノソロだけのためのものではなく、アンサンブルの教育まで必要だと思い、小さな協奏曲として依頼し、簡単に近づけるよう身近な旋律をテーマにしてほしいとお願いしました」

彼女は、「色々な作曲家に依頼する小協奏曲の作業は、作曲界の活性化にも役立つだろう」とし、100曲程度集まれば、教材にして海外にも伝播する計画だと話した。

「国民学校(現小学校)5年生の時に戦争が起きました。戦争の最中も、母は障子紙にピアノの鍵盤を描いて練習させました。ちょうど私が師事していたイ・エネ先生も、大邱(テグ)に避難してきて、ずっとピアノの腕を磨くことができました。いつも音楽と共にできた私の人生に感謝するばかりです」

氏は、梨花(イファ)女子大学修士課程を卒業後、ドイツ国費奨学生に選ばれ、フランクフルト国立音楽大学で韓国人としては初めて最高演奏者の学位を取った。36年以上梨花女子大学教授として在職し、梨花女子大学音楽学部長とソウル総合芸術実用学校学長を歴任した。天安(チョンアン)イウォン文化院と麻浦(マポ)イウォン文化センターを設立して運営しており、大韓民国文化芸術賞とドイツ連邦共和国十字功労勲章を受章した。レコード会社ナクソス所属のアーティストとして、バッハのピアノ協奏曲集とハイドンのピアノ協奏曲集、フンメル・ピアノ曲全曲集、スカルラッティソナタ全集、ピエルネとイベールのピアノ作品集などを発売した。


ユ・ユンジョン文化専門記者 gustav@donga.com