Go to contents

カナダ「中国のチャットアプリは危険」、政府端末での使用禁止…中国「証拠ない、不当に中国企業を弾圧」と反発

カナダ「中国のチャットアプリは危険」、政府端末での使用禁止…中国「証拠ない、不当に中国企業を弾圧」と反発

Posted November. 02, 2023 08:50,   

Updated November. 02, 2023 08:50

한국어

カナダが、公務員に支給した携帯端末をはじめ政府所有の電子機器での中国の対話アプリ「微信(ウィーチャット)」の使用を禁止した。国家安全保障と個人情報の保護を理由に挙げた。昨年11月、インドネシア・バリで開催された主要20ヵ国・地域首脳会議(G20サミット)の夕食会で、両国の首脳が舌戦を繰り広げるほど疎遠になったカナダと中国の関係が、さらに悪化している。

先月31日、ロイター通信をはじめとする海外メディアによると、カナダ当局は、「中国企業テンセントの微信が個人情報の保護およびセキュリティ問題で許容できないレベルのリスクを引き起こしている」とし、「政府端末からのアクセスを遮断することを決めた」と明らかにした。すでにインストールされたアプリは直ちに削除する考えだ。

中国外務省は、カナダが証拠もなく中国企業を弾圧していると批判した。中国外務省の汪文斌報道官は同日、記者会見で、「カナダ政府は何の証拠もなく『安全保障』、『個人情報の保護』という大義名分で中国企業を弾圧している」とし、「これは国力を乱用し、特定国家の企業を不当に抑圧する行為」と指摘した。そして、「微信は民間企業が運営するソーシャルプラットフォーム」とし、「中国政府は中国企業が海外で事業する際、現地の法規を順守するよう厳しく要求している」と強調した。

両国の対立は、米国の対イラン制裁を違反した中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長をカナダが2018年12月に逮捕し、中国が自国内のカナダ人を拘束したことで本格化した。カナダメディアが昨年10月、「中国が2019年、21年のカナダの選挙でカナダに住む中国人100万人を利用して選挙に介入した疑いがある」と報じ、カナダの反中世論が高まった。選挙介入疑惑に微信を活用したという疑惑も付け加えた。

中国の習近平国家主席とカナダのトルドー首相は昨年11月のG20サミットで舌戦を繰り広げた。前日、両首脳が中国の選挙介入疑惑問題を議論したが、一部の内容がカナダのメディアに公開されたことをめぐり、習氏が異例の遺憾の意を表明し、トルドー氏が反論した。今年5月には両国が双方の外交官を追放した。


金祺容 kky@donga.com