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NATO「中国の脅威に対抗することが未来の戦略に重要」

NATO「中国の脅威に対抗することが未来の戦略に重要」

Posted October. 20, 2021 08:51,   

Updated October. 20, 2021 08:51

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イェンス・ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長が18日、「中国の安全保障の脅威に対抗することがNATOの主な未来戦略」と宣言した。1949年の設立以降、ロシア牽制に集中してきたNATOが、中国を新たな牽制対象に含める意向を明確にしたのだ。これにより、米国および欧州と中国の対立構図が強化される可能性が強まった。

ストルテンベルグ氏は同日、英紙フィナンシャル・タイムズとのインタビューで、「中国は長距離ミサイル、サイバー能力、新たな技術などを通じて、欧州の安全保障に影響を及ぼしている」とし、同盟国をこのような脅威からどのように守るかが、次の10年に向けたNATOの新たな戦略に含まれると明らかにした。

 

NATOは来夏に開催される首脳会議を通じて、今後10年の戦略的脅威を定義し、対応も設ける「戦略概念(Strategic Concept)」を採択する。最近採択された2010年の戦略概念には、中国に対する言及はなく、ロシア、テロに対する懸念が主だった。来年には、中国の脅威を安全保障の核心懸念に追加する意向を強調したのだ。ストルテンベルグ氏は、「中国はNATO同盟国に到達できる大陸間ミサイルなど長距離兵器と施設を多く建設している。サイバー空間をはじめ私たちの(NATO同盟国)の主要インフラにも投資している」と懸念を示した。

これに先立ち6月にも、NATOは30の加盟国首脳会議の後に発表した共同声明で、中国を「国際秩序と加盟国の安全保障に対する構造的挑戦」と定義した。NATOが中国牽制を公式化したのは当時が初めてで、来年にはこれを具体化する意向を明らかにしたのだ。

ノルウェーの財務長官を務め、14年から事務総長を担っているストルテンベルグ氏は、来年退任する。ストルテンベルグ氏は、中国とロシアの密着にも懸念を示し、「両国を別の脅威と見てはならない」と指摘した。両国は8月にも中国で合同軍事演習を行い、NATOと米国に対抗する意向を表わした。


金潤鍾 zozo@donga.com