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WHO「コロナウイルス、新たな変異で感染拡大」、治療薬の開発難航

WHO「コロナウイルス、新たな変異で感染拡大」、治療薬の開発難航

Posted July. 06, 2020 08:21,   

Updated July. 06, 2020 08:21

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ウイルスが変異の兆候を見せているうえ、治療薬と評価された医薬品の効果がないことが明らかになるなど、新型コロナウイルスの治療薬の開発が難航している。

ロイター通信によると、世界保健機関(WHO)のスワミナサン主任研究員は3日(現地時間)、コロナウイルスのサンプル6万個を収集して遺伝子塩基配列を分析した結果、約3割が変異の兆候を見せたと発表した。変種ウイルスが初期の新型コロナウイルスよりも致命的というわけではないと、WHOは説明した。

 

2日、世界最高権威の生物学ジャーナル「セル」(Cell)に発表された多国籍研究陣の研究結果によると、世界各地で変種のウイルス「G614」が発見された。このウイルスは「D614」と呼ばれた既存のウイルスにほぼ完全に取って代わったと分析された。

G614は、感染速度が既存より3~9倍速く、ウイルスが人体細胞に浸透する時、感染に重要な役割をする「スパイクタンパク質」に影響を与えた。しかし現在、米国、欧州、中国などで開発中のワクチンはほぼ中国湖北省武漢で感染が拡大した初期の新型コロナウイルスをベースに研究されている。すなわち、ワクチンが開発されても変種ウイルスには効果がない可能性もあるということだ。

 

WHOも4日、新型コロナウイルス治療薬の候補に浮上した抗マラリア薬・ヒドロキシクロロキンや抗HIV薬のロピナビル・リトナビルに対する臨床試験を停止すると発表した。WHOは、「39ヵ国で5500人の感染者を対象にコロナ治療薬の臨床試験を実施する過程で、これらの薬の効果が大きくないことが証明された。別の治療薬の臨床試験の結果は2週以内に得られるだろう」と明らかにした。

欧州連合(EU)は同日、新型コロナウイルスの治療薬としてレムデシビルの使用を条件付きで承認をしたと、AFP通信は伝えた。


金潤鍾 zozo@donga.com