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安倍首相、リーマン時上回る緊急経済対策策定へ

安倍首相、リーマン時上回る緊急経済対策策定へ

Posted March. 30, 2020 08:17,   

Updated March. 30, 2020 08:17

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「ひとたび爆発的な感染拡大が発生すると、欧米の例から試算するとわずか2週間で感染者がいまの30倍に跳ね上がる。そうなれば感染のスピードを抑えながらピークを後ろ倒しする我々の戦略が一気に崩れる」

安倍晋三首相は28日、首相官邸で開かれた記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、このように懸念を示した。五輪延期が決定された24日までは、安倍氏は「人口1万人当たりの感染者数を見ると、日本はうまく抑えている」と話していたが、最近の発言は180度変化した。

安倍氏は個人の権利を制約できる緊急事態宣言については、「今の段階では緊急事態宣言ではないが、ギリギリ持ちこたえている。瀬戸際の状況が続いている」と話した。4月初めの小中高校の学校再開については「もう一度、専門家会議を開き意見を聴く」とし、新型コロナウイルスの終息の見通しに関しては、「現時点で答えられる世界の首脳は一人もいない」と述べた。

日本政府は景気刺激策も準備している。安倍氏は「リーマンショック時を上回るかつてない規模の対策を取りまとめる」と明らかにした。また「現金も給付する。効果を考えれば、ターゲットをある程度おいて、思い切った給付を行っていくべき」と、脆弱階層に絞って現金給付を実施する意向を示した。

安倍氏の危機感は、東京の感染者数の急増が決定的な影響を及ぼしたとみえる。東京では1日10人ほどの感染者が発生していたが、25日から40人台に急増し、28日に60人を超えた。29日には最大の68人の感染者が発生した。28日に日本全体の感染者数が200人を超えた。小池百合子東京都知事が25日に「外出自粛」を要請し、首都圏の自治体の首長が26日に相次いで同様の措置を発表した。

日本の検査件数が少なく、実際には感染者がはるかに多いという指摘も絶えない。同日の記者会見で、あるネットメディアの記者が、「日本は検査数があまりにも少なく、実際には感染が広まっているという疑いがある。奇跡が起こったのか」と尋ねた。


東京=パク・ヒョンジュン特派員 lovesong@donga.com