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中国がSLBM実験発射、米全土を射程…ロシア・イランと共同軍事演習も

中国がSLBM実験発射、米全土を射程…ロシア・イランと共同軍事演習も

Posted December. 27, 2019 08:34,   

Updated December. 27, 2019 08:34

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米国がイランに対して前例のない強力な制裁を続ける中、中国とロシアがイランと共にインド洋北部とオマーン湾で初めて共同軍事演習を実施する。中国は、米全土を攻撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の核弾頭搭載可能な潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)も発射実験を実施し、武力示威を行った。中国とロシアが手を握って米国に対抗する様相が続いており、注目される。

25日、AP通信とイランのメヘル通信などによると、3国の海軍が参加する今回の演習は、「海洋安全保障ベルト」という名前で27~30日に実施される。この地域は、ペルシャ湾の入口であり、世界最大の原油輸送海域であるホルムズ海峡とも近い。イラン軍は、「今回の演習は、中東地域の国際貿易の安全保障の強化が目的だ。イラン、ロシア、中国が安全保障の経験を交換し、テロや海賊行為に対抗することが最も重要な目標だ」と明らかにした。

しかし、今回の演習は、米国の中距離核戦力(INF)全廃条約からの脱退および経済制裁で困難にあるイランを支援するためのもので、中国とロシアが中東地域で米国に対抗する動きと見る見方が多い。

米国は、イランに対する軍事的圧力を高めるために友好国とペルシャ湾海域で活動する海軍軍事連合体である「ホルムズ有志連合」を結成し、これに対して中国とロシアは、「中東地域の安定を脅かす」と反発してきた。韓国も、米国の要請によってホルムズ海峡に兵士を派遣する可能性があるという点で注目される。

 

米国は、イエメンのフーシ反政府軍が自分たちの犯行と明らかにした今年9月のサウジアラビア国営石油会社「サウジアラムコ」の石油生産施設と油田に対する無人機(ドローン)およびミサイル攻撃にもイランが直接介入したとし、イランに対する圧力を強めている。米は、サウジアラムコ襲撃事件後、サウジに米軍を増派し、ミサイル防衛(MD)システムも設置した。

イランは、今回の演習を中国、ロシアとの軍事協力を拡大する契機にする考えを明らかにした。イランのファルス通信によると、イラン海軍のホセイン・ハンジャディ少将は、「今回の演習は、中国、ロシア海軍との広範囲の協力の一部であり、ここには潜水艦と駆逐艦の生産も含まれる」と述べた。パキスタンのように強い反米国家が今後、中国、ロシア、イランの共同軍事演習に参加する可能性があるとみられている。

中国は22日、渤海で米全土を射程圏に収めるICBM級SLBM「巨浪3」を西の方向に発射実験した。中国官営「観察者網」は、巨浪3の発射について直接言及しなかったものの、「北京で(ミサイルの軌跡である)不可解な雲が目撃された」とし、「中国政府が20~27日、渤海で軍事任務を理由に航行を禁止した」と報じた。

巨浪3は、中国の094型戦略原子力潜水艦から発射されたという。射程距離が1万キロに達し、核弾頭を搭載し、米本土を攻撃可能だ。


李世亨 turtle@donga.com · 尹完準 zeitung@donga.com