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全米女子アマ準優勝のチョン・ジウォン、マネジメント大手と契約し来年2月にLPGAデビュー

全米女子アマ準優勝のチョン・ジウォン、マネジメント大手と契約し来年2月にLPGAデビュー

Posted December. 06, 2019 08:02,   

Updated December. 06, 2019 08:02

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昨年、米国テネシー州で行われた第118回全米女子アマチュアゴルフ選手権。チョン・ジウォン(22)は、いつものように一人だった。米国のアマチュアゴルフ大会の中で最も権威ある大会に相応しく、他の選手たちは両親や多くの知人が応援に駆け付けた。キャディーを連れて参加する選手も少なくなかった。

しかし、チョン・ジウォンは自分の身長ほどの手動カートを転がしながら試合に臨んだ。キャディーを使わない理由は、経費を節約するためだった。以前、崔京周(チェ・ギョンジュ)の米国でのマネジメントを担当したイム・マンソンIMG取締役には、この小柄の少女がすぐ目にとどまった。

64人によるマッチプレー・トーナメントから駒を進め、ラウンド32、ラウンド16、準々決勝へと。チョン・ジウォンのプレーは有望株を探していたイム氏の心をわしづかみにした。決勝戦でチョン・ジウォンはクリスティン・ギルマン(米国)に敗れ、準優勝した。悔しさのあまり涙を流していたチョン・ジウォンは、しかし心強いスポンサーを得た。グローバルなスポーツマネジメント会社のIMGが、チョン・ジウォンにマネジメントのオファーをしたのだ。IMG本社が韓国国籍の女子ゴルファーと契約したのは、「女王」パク・セリに次いで2人目。

米国アラバマ大学に在学しているチョン・ジウォンは、学業とゴルフを両立させながらも、先月の米女子ツアー(LPGA)クオリファイングスクールを一発で通過した。チョン・ジウォンは、休学をして来年からLPGAツアーでプレーすることになる。

見かけでは「フェアウェイ」だけを歩んで来たかのように見えるが、中を覗いてみると「ラフ」と「ハザード」も多かった。小学校3年生の時ゴルフを始め、今は韓国女子プロゴルフ(KLPGA)ツアーで活躍している同級生のイ・ソヨンやイ・ダヨンには大きく遅れている。経済的に余裕のなかったため、有名コーチの個人レッスンを受けることができなかった。

そのチョン・ジウォンにとって豪州留学は人生の転機となった。中学校3年生の時に開かれた大会で、一度だけ優勝した経験があるが、大会優勝の特典が豪州のジンブンバにあるヒルズインターナショナルカレッジの1年分の奨学金だった。同校は、男子ゴルフの世界ランキング1位のジェイソン・デイが通った名門スポーツ学校だ。もともとは1年だけ通って帰国する予定だった。ところが、チョン・ジウォンのゴルフへの熱意と才能を高く評価した学校側が、さらに2年間の奨学金を提案したのだ。

高校を卒業した後、米国のデイトナビーチ大学も奨学金で入学した。2年間、米国ジュニア大学ナショナル選手権などで5度優勝した後は、南部の名門アラバマ大学にスカウトされた。

チョン・ジウォンは「みんなが頑張っていると思うけど、私ももっと頑張りたいと思う。そうしていれば、いつか花を咲かせることを信じて臨んできた」と話した。

チョン・ジウォンは来年2月、豪州ビクトリア州で開かれたヴィックオープンでLPGAツアーデビューを果たす。チョン・ジウォンは「第二の故郷のような豪州の友人たちに、この話を伝えたら何人かが応援に来ると言っていた」と言い、笑みを浮かべた。

来季の目標は新人王だ。今年、イ・ジョンウンまで5年連続の新人王を輩出した韓国勢の伝統を守りたいと意気込んでいる。「子供の時、テレビでパク・セリさんとロレナ・オチョア(メキシコ)などを見ながら夢を育んだ。憧れの朴仁妃(パク・インビ)さんと一緒にプレーしながら、その度胸を見習いたい」。ドライバーの飛距離は240ヤード前後と普通だが、ピッチングウェッジの使い方に長けていて、バンカーショットが上手だ。チョン・ジウォンは「バンカーにボールが落ちても全く怖くない」と語った。

来年のLPGAツアーで、チョン・ジウォンはもはや一人ではない。ジュニア時代にゴルフ選手として活躍した弟チョン・デヒョン氏(21)が軍除隊後に姉のキャディーバックを担ぐことにした。

チョン・ジウォンとともにLPGAクオリファイングスクールを通過した在米韓国系のノ・イェリム(19)とソン・ユジョン(18)、ホムニ(20=中国)らと新人王を争うとみられる。


李憲宰 uni@donga.com