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「政敵を調査したトランプ氏、弾劾」 vs 「バイデン親子、この機に捜査」

「政敵を調査したトランプ氏、弾劾」 vs 「バイデン親子、この機に捜査」

Posted September. 24, 2019 08:55,   

Updated September. 24, 2019 08:55

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トランプ米大統領が22日、「7月のウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談で、民主党大統領候補トップのバイデン前副大統領を話題にした」と認めた。野党の民主党は、「外国首脳を引き込んで政敵を調査させた。明白な職権乱用だ」とし、弾劾を主張した。トランプ氏側は、「この際バイデン氏とその息子の汚職および捜査介入疑惑も捜査しよう」と対抗した。「ウクライナ疑惑」が、来年の米大統領選の争点に浮上した。

米紙ワシントン・ポストなど米メディアによると、トランプ氏は同日、ホワイトハウスで、「ゼレンスキーとの電話会談で、バイデン氏と息子のハンター氏を話題にしたが、彼ら親子がこれ以上汚職問題を起こさないことを願うという内容だった」とし、捜査要請の疑惑を否定した。一方、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、「大統領がこの電話会談当時、何と8回も自身の個人弁護士であるルドルフ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長と協力して捜査するよう求めた」と圧力を加えた可能性を提起した。ハンター氏は、2014年4月からウクライナの天然ガス会社「ブリスマ」の理事を務めている。バイデン氏は、副大統領に在職中の16年3月、ポロシェンコ大統領(当時)にプリスマ不正を捜査しようとしていたヴィクトル・ショーキン検察総長の解任を勧め、息子の事業を助けた疑惑を受けている。

トランプ氏の側近もバイデン氏への攻撃に出た。ポンペオ国務長官は、「バイデン氏が息子を守るためにウクライナに介入したとすれば、真相を究明する必要がある」と主張した。リンジー・グラハム上院議員(共和・サウスカロライナ)は、「ロシア疑惑で、トランプ氏、家族、側近が皆捜査を受けた。司法省はバイデン氏の疑惑を徹底的に捜査しなければならない」と加勢した。

 

民主党内部では若い議員を中心に大統領弾劾を要求している。アレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員(ニューヨーク)はツイッターに、「大統領の不法行為ではなく、それに対する弾劾を拒否する民主党が問題だ」とし、弾劾を躊躇する指導部を批判した。アダム・シフ下院情報委員長もCNNに、「疑惑が事実となれば、弾劾が唯一の対案だ」と主張した。

ナンシー・ペロシ下院議長は弾劾が重荷になる。共和党が多数の上院で否決されることが明らかで、大統領に免罪符だけを与えかねないためだ。「ロシア疑惑」も2年間の大々的な特検捜査にもかかわらず、決定的な一発がなくうやむやになった。特にウクライナ捜査が本格化すれば、バイデン氏も相当な傷を負う可能性があり、「両刃の剣」という指摘もある。ペロシ氏は、「トランプ政権が内部告発者の議会証言を妨害し続けるなら、これは無法の新たな一頁を開くこと」という書簡だけを同僚議員に送った。

双方の攻防の第一の分岐点は、今月25、26日になる模様だ。トランプ氏は25日、ニューヨーク国連総会でゼレンスキー氏と首脳会談を行う。ジョセフ・マグワイア国家情報長官代行は翌日、下院公聴会に出席し、米‐ウクライナ首脳の電話会談の内容に対する民主党議員の激しい攻勢に対応しなければならない。トランプ氏は同日、テキサス州ヒューストンで「ゼレンスキー氏との通話録音の公開を考慮する」と明らかにした。ただしポンペオ氏ら参謀は、「国家首脳間の対話は秘密であり、録音の公開は悪い先例になる」と反対しているという。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com