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形だけの安全強化が招いた洪川「子どもの家」通園バス事故

形だけの安全強化が招いた洪川「子どもの家」通園バス事故

Posted August. 12, 2019 08:47,   

Updated August. 12, 2019 08:47

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9日午前、江原道洪川(カンウォンド・ホンチョン)のある保育施設「子どもの家」の駐車場で、5歳の女子園児がバックした通園バスにひかれ、死亡する事故が起こった。通園バスの運転手は、体験学習に行く園児8人と保育士2人を乗せてバックしていた時、親の車を降りて「子どもの家」に向かっていた園児に気づかず事故を起こした。忠清北道清州(チュンチョンプクト・チョンジュ)で2013年3月、キム・セリムさん(事故当時3歳)が通園バスにひかれて死亡したのを機に、「子どもの家」通園バスの安全義務を大幅に強化した「セリム法」ができたが、再び幼い命が犠牲になった。

今回事故を起こした通園バスは、後方感知センサーがついているだけで、運転者が車両の後方の状況を直接確認できる後方カメラは装着されていなかった。通園バスの後方カメラの装着は2014年に法が改正されて義務づけられた。しかし、事故を起こしたバスは法が変わる前、2011年に通園バスに登録されたとため、後方カメラを装着しなかったという。

通園の安全を守るという法改正の趣旨を考えるなら、すでに登録されているバスに対しても後方カメラを装着するのが正しい。いくら安全対策を強化しても、施行の過程で安易で硬直した姿勢のままでは、穴があくほかない。交通当局と教育機関従事者は、親の思いで子どもの安全を守り、幼い命を失う悲劇の悪循環を断ち切らなければならない。