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筋肉質の戦士となって戻ってきた40年前のあの女子高生

筋肉質の戦士となって戻ってきた40年前のあの女子高生

Posted October. 29, 2018 07:39,   

Updated October. 29, 2018 07:39

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1978年に公開された映画「ハロウィン」で、包丁とハンガーを手にしてブルブル震えていた高校生のローリー・ストロード(ジェイミー・リー・カーティス)。おびえるか弱い姿に「スクリームクイーン」と呼ばれた彼女が、健康な筋肉質の上腕に大きなショットガンを持った姿で帰ってきた。ハリウッドで最も注目される制作者ジェイソン・ブルームが作った「ハロウィン」は、なぜ2018年に、彼女を戦士に変身させたのだろうか?

31日に公開する映画「ハロウィン」はジョン・カーペンター監督の伝説的ホラー映画「ハロウィン」の続編である。1978年に公開された前編は約30万ドル(約3億4200万ウォン)の予算でボックスオフィス収入7000万ドル(約798億ウォン)を獲得した。低予算映画で巨額の利益を上げたが、映画の成功は、感情も論理もない殺人鬼マイケルの恐ろしさにあった。ところが40年後に制作された続編は、マイケルの無慈悲さではなく、ローリーのトラウマに焦点を合わせて、受動的だった女性人物を完全にひっくり返した。「Mee too時代」にふさわしい再解釈だという評価が出る理由である。

二十歳で「ハロウィン」に出演した俳優のジェイミー・リー・カーティスは、60歳の年齢に再び主人公ローリー役で出演した。ローリーは、40年前の連続殺人の唯一の生存者だ。殺人の記憶は、彼女を一生恐怖に震えさせる。彼女の自宅は、安全装置で武装し、武器庫は銃でいっぱいだ。娘のカレン(ジュディ・グリア)も幼い頃から射撃練習などの訓練を受けたため、児童虐待の疑いを受け、12歳の時に母親と別れさせる。カレンは恐怖を受け継がせた母親を恨む。

ローリーも必ずしも勇敢な姿では描かれない。むしろ、マイケルが戻ってくるかもしれないという恐怖に、いつも不安で、酒に頼り、社会的に疎外された方に近い。既存のホラー映画が殺人の緊張感だけを強調したなら、「ハロウィン」はそのような事件が与えるトラウマとそれが家族に及ぼした影響を組み込ませようとする。

さらに興味深いことは、完全に崩れてしまった過去の公式である。1978年の「ハロウィン」では、ベビーシッターの仕事を見捨てたり、恋人と時間を過ごした友人たちは殺されたのに対し、比較的素直な(?)ローリーだけが生き残った。この公式は、「スクリーム」(1996年)など、様々なホラー映画へとつながった。ところが、今回の「ハロウィン」でローリーは恐怖に背を向けず、正面から対抗する強い人物として描かれるという点がユニークだ。皆が変に思っていた彼女の執着は、最終的に現実になる。1978年の「ハロウィン」では、マイケルの担当医だったルーミス博士がマイケルをやっつけたなら、今回はローリーが直接立ち向かう。

黒人主演のホラー映画「ゲットアウト」で奇抜な想像力を誇り、「予算が多ければ創造性が死ぬ」と低予算映画にこだわるブルームハウスの歩みが恐ろしい。


金民 kimmin@donga.com