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31年間未解決のホ・ウォングン一等兵死亡事件はとうとうミステリーに

31年間未解決のホ・ウォングン一等兵死亡事件はとうとうミステリーに

Posted September. 11, 2015 07:16,   

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30年以上も不審死事件として残っている「ホ・ウォングン一等兵死亡事件」について、最高裁判所も他殺如何を確認できなかった。ただ、ずさんな捜査でホ一等兵の死亡原因を究明できなかった軍捜査機関の責任を問い、遺族らに損害賠償を行うべきだと判断した。

最高裁判所2部(主審=李尚勳最高裁判官)は10日、ホ・ウォングン一等兵の遺族が国を相手に起こした損害賠償請求訴訟で、「捜査機関のずさんな捜査で、31年間苦痛を受けてきた遺族らに慰謝料として3億ウォンを支給すべきだ」と、原告一部勝訴判決を下した原審を確定した。ホ一等兵が自ら命を絶ったのか、それとも他殺だったのかの結論を下さなかった。

裁判部は、「他殺とみなすだけの証拠や他殺を疑わせる情況だけで、他殺が裏付けられたとみなすのは難しい」としながらも、「しかし、ホ一等兵が自ら小銃3発を発射して自殺したと断定し、他殺の可能性を全面的に排除することもできない」と明らかにした。事故当時に収集できる現場の手がかりを巡る軍捜査機関の取り調べや解剖などが徹底的かつきめ細かく行われなかったからだという説明だ。

裁判部は、「ホ一等兵が別の公務員の違法な職務執行によって死亡したと裏付ける責任は遺族にある」として、ホ一等兵死亡による損害賠償部分を却下させた原審の判断は、結論において正当だと判断した。ただ、裁判部は、「憲兵隊が必要な措置を取っていたなら、実体的真実を把握できたにも拘わらず、職務上義務を違反し、現在まで死亡原因を結論付けることができない」として、「ずさんな取り調べによる損害賠償責任を認めた原審の判断は正当だ」と判示した。

ホ一等兵死亡事件は1980年代の代表的軍不審死事件であり、30年以上も自殺か、それとも他殺かの結論が下されなかった。江原華川郡(カンウォン・ファチョングン)陸軍7師団で服務していたホ一等兵は、1984年4月2日、廃油類倉庫の裏で、胸に2発、頭に1発の銃傷を負って、死亡した状態で見つかった。

軍捜査機関は、ホ一等兵が自殺したと結論付けたが、不審死委は他殺だと判断した。1審の裁判部も他殺と判断したが、2審の裁判部は、これを覆して自殺と判断した。ホ一等兵の遺族は判決直後、最高裁判所の前で記者会見を開き、「最高裁判所は間違った判決を下した」と主張した。