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「北朝鮮労働者らは正常勤務、こっちがむしろ驚いてしまう」 開城工団は今…

「北朝鮮労働者らは正常勤務、こっちがむしろ驚いてしまう」 開城工団は今…

Posted December. 20, 2011 07:43,   

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「意外と淡々とした北朝鮮労働者らの反応に驚いた」

開城(ケソン)工業団地の入居会社、A社の代表は19日午後5時ごろ、韓国入りした職員からの報告を受け、このように話した。A社をはじめとする複数の開城工団入居企業の代表らによると、現地の生産ラインにはテレビが設置されておらず、北朝鮮側の労働者らは19日午後1時ごろになってようやく、金正日(キム・ジョンイル)総書記の死亡ニュースに触れた。

A社の代表によると北朝鮮労働者らは、金総書記の死亡ニュースを聞き、相当衝撃を受けたが、午後5時半の業務時間終了までは、仕事を手から離さなかった。休憩時間には其々が集まり、深刻な表情で言葉を交わしただけで、嗚咽したり、大きく興奮した反応は見せなかったという。A社の関係者は、「職場長(労働者らを管理する幹部)の特別教育によるものか、他の理由からかはよく分からないが、労働者らは動揺せず、早退もしなかった」と話した。

同日午前、韓国入りしたほかの開城工団の入居代表も、「工団にいた時は金正日の死亡ニュースは全くなく、普段と異なる気配や動きはなかった」とし、「韓国入りしてから、ようやく関連ニュースを耳にし、大変驚いた」と伝えた。

しかし入居企業各社は、動揺しかねない北朝鮮側の労働者を刺激しないよう、韓国側の駐在員に対し「言動に特別気をつけろ」という指示も出した。開城工団入居企業の一人の代表は、「うっかり、南側の職員が『金正日が死んだ』と口にすることで北朝鮮側の労働者らを刺激しないよう強調した」とし、「今夜、韓国入りする職員らを呼び、正確な現地状況をチェックするつもりだ」と話した。

開城工団企業協会はこれとは別に、同日午後5時ごろ、ソウル中区武橋洞(チュング・ムギョドン)の協会事務所で、べ・へドン会長主宰の幹部会議を開き、関連対策について議論した。入居企業各社は28日の告別式まで、北朝鮮当局から労働者らの追悼行事への出席のため、休業させてほしいという要求があれば、それに従う計画だ。

入居企業や専門家らは、金正日死後の開城工団に直ぐには大きな変化はないだろうと見ている。北朝鮮大学院大学の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は、「1年間、金正恩(キム・ジョンウン)後継体制を強く固めたため、民衆蜂起や軍部によるクーデタの可能性は低い」とし、「これを受け、開城工団に及ぼす影響も直ちにはないだろう」と見込んだ。

他の入居会社の代表も、「北朝鮮の核実験事態が起きたときも、開城工団は生産を止めなかった」と語り、慎重ながらも楽観論を主張した。しかし一部では、北朝鮮軍部が、開城工団の設立初期、軍事要衝地である開城に、韓国側企業を受け入れることに反対したのを理由に、今後北朝鮮の政治状況によっては悪影響を受けかねないと懸念している。

一方、3年間金剛山(クムガンサン)観光事業が中止となり、困難に直面している現代(ヒョンデ)グループは、金総書記の死亡が観光再開に水をさすのではないかと気を揉んでいる。現代峨山(アサン)は、張慶作(チャン・ギョンザク)社長主宰で同日午後2時緊急会議を開き、今後の対策について話し合った。現代は最近、政府の相次ぐ対北朝鮮融和措置をきっかけに、早急な観光再開を期待していた。

現代グループの玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長も同日午後1時55分ごろ急遽、ソウル鍾路区蓮池洞(チョンノグ・ヨンジドン)の社屋に戻ってきたが、金総書記の死亡後、対北朝鮮事業の予測を尋ねる記者の質問に何も答えず、硬い表情だけを見せた。



sukim@donga.com sun10@donga.com