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専門家ら「環境汚染の懸念はない」 道路に撒いた塩化カルシウム

専門家ら「環境汚染の懸念はない」 道路に撒いた塩化カルシウム

Posted January. 09, 2010 07:51,   

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4日、ソウルに降った大雪(積雪量基準で25.8センチ)への対策としてソウル市が撒いた塩化カルシウムと塩の量は、25キロ基準で60万袋に上る。重さだけでも1万5000トンに上る。このため、膨大な量の塩化カルシウムや塩の混ざった雪が、下水道や土壌に流れ込み、環境汚染を引き起こすのではないかという懸念も少なくない。

しかし専門家らは、断固「その心配はない」という反応を示した。金テスン国立環境研究院・飲み水研究課長は、「塩はもとより、塩化カルシウムも有害物質ではなく、河川や生態系に悪影響を及ぼす危険はほとんどない」とし、「河川に流れ込めば、害を及ぼすのではなく、やや変化を起こすだけだということを区分しなければならない」と指摘した。塩化カルシウムが含まれた雪が、河川に流れれば、河川の塩度が上がるなどの「変化」は起きるが、悪影響を及ぼすほどではないという説明だ。実際、ソウル市保健環境研究院が01年、雪の降った後に行った土壌酸性度を巡る実験でも、塩化カルシウムが散布された道路際の土壌の酸性度(pH)は6.4‾7.9と、そうでない道路の6.1‾6.3よりアルカリ性がやや強かっただけで、たいした有害性は認められなかった。

塩化カルシウムが含まれた雪が、下水処理場に流入しても、酸性度に多少の変化が起きるだけで、下水処理には影響を及ぼさない。しかし、塩化カルシウムが含まれた雪が、道路際の街路樹を長期間覆っている場合は、塩分のために障害が生じる可能性はある。

道路から捨てられた雪が溜まっている学校運動場や工事現場、公園の敷地も、土壌汚染の可能性はほとんどない。河川への流入の際のように、一時的な酸性度の変化は測定されかねないが、時間が経てば、自然に中和されるだけに、有害性はないというのが、環境研究院側の説明である。現在、ソウル市内では、ソウル市や25の自治区が学校の運動場や工事現場、公園の敷地など、71ヶ所に雪を捨てている。金課長は、「大雪による被害の大きい日本の札幌でも、有害性がないため、あえて塩化カルシウムの散布による被害は分析していない」とし、「被害よりは除雪作業などのメリットがより多いというのが、学界の概ねの見方だ」と話した。



argus@donga.com