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[社説]労働市場の非効率が蝕んだ国家競争力

[社説]労働市場の非効率が蝕んだ国家競争力

Posted September. 09, 2009 08:24,   

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スイスの国際経済フォーラム(WEF)が発表した今年の韓国の国家競争力は、133カ国のうち19位と、昨年13位から6ランクも順位を下げた。国家競争力とは、経済の持続成長や繁栄を可能にさせる要素を指す。05年=19位、06年=23位から07年は11位にまで上がったものの、昨年は13位に順位を下げ、今年は4年前の水準に後戻りした。50位圏内の国のうち、下げ幅がもっとも大きい。

政府は、「企業経営に友好な環境づくり」や「経済立て直し」のため、1年間あまり全力を尽くしてきたものの、功を奏しなかった。12の評価項目のうち、市場規模のみが13位から12位へと改善されただけで、残りの11項目はすべて悪化した。国内総生産(GDP)は世界13位、貿易量は世界11位という規模に見合わず、中身は極めて乏しい。

評価において、数年間、最悪状態に置かれている労働市場の効率性項目は、41位から84位へ下落した。労使間協力(131位)、解雇コスト(109位)、雇用や解雇の慣行(108位)、雇用の定着性(92位)、女性の経済活動への参加率(89位)などの9つの細部項目のうち、8項目が悪化した。政府は、「非正規職保護法の実施直前であり、双龍(サンヨン)自動車の労組によるストが始まった5月に、アンケート調査が行われ、韓国内の企業家らに対し、低い点数がつけられた側面もある」と分析した。しかし、点数が低いのは、一つや二つの項目が一時的に悪化したためではない。労働市場に関する政府の改革能力不足や政治圏と社会の一部での闘争的な労使観が、反映された結果だ。中下位圏の成績を放置したまま、先進国入りは果たせない。

金融市場の成熟度の項目も、37位から58位へと大幅に下がった。今は、落ち着きを取り戻したものの、昨年のグローバル金融危機の初期には、危機の震源地となった国々より、さらに大きな衝撃を受け、危機説が取りざたされるほど、金融市場は脆弱である。制度項目における政府規制への負担(98位)や政策変化への認知度(100位)など、19の細部項目がすべて順位が下がったのは、政府の規制改革が足りないことへの裏づけでもある。

5月に国際経営開発院(IMD)が、韓国の国家競争力を昨年の31位から、今年は27位へと引き上げたように、評価機関によって順位は変わりかねない。しかし、労働市場の非効率や政府規制、金融市場の脆弱性などは、いかなる調査においても、共通し、登場する韓国の持病である。世界銀行や経済協力開発機構(OECD)などの国際機関も、韓国の雇用や解雇関連の規制、雇用関係法の硬直性問題を数度にわたり、指摘している。先進市場へ進むためには、経済規模の拡大だけではだめだ。すべての経済主体らが、力を合わせ、韓国病を治さなければならない。