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[オピニオン]オバマノミックス

Posted November. 07, 2008 05:23,   

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米大統領選挙で、バラク・オバマ民主党候補の当選が決まった翌日、取引を開始した証券市場では、米国をはじめ主要国の株価が軒並み急落した。最悪の金融状況や未来への不確実性への懸念が、新大統領への期待を上回った結果だ。オバマ次期大統領は自分の前に立ちはだかっている「経済再生」という課題の重みを、改めで実感しただろう。しかし、真の勝負はこれからだ。市場の関心はオバマ次期大統領の経済政策を意味するオバマノミックス(Obamanomics)がどのような内容を盛り込むかに関心が集まっている。

◆オバマ・キャンプの経済関連公約を総合すれば、オバマノミックスは「大きな政府」に要約される。財政支出の拡大や政府規制の強化がその柱となっている。これは伝統的に市場より政府の役割を強調する民主党の性向をそのまま反映している。大恐慌以降、最大の経済危機に直面している米国の実体経済も重要な変数となっている。同氏は年間所得は25万ドル以上の高所得層からはより多くの税金を取り立て、中間層には1人当たり500ドルの税金還付の恩恵を与えることで、内需景気を蘇らせると公約した。

◆オバマ政府は不況による苦痛を最小限に止めるため、「21世紀型ニューディール政策」をまとめなければならない状況に直面している。ブッシュ政府の規制緩和が未曾有の金融危機を招いたという問題意識から、金融派生商品の規制と金融会社への監視・監督を大幅に強化する構えだ。結局、オバマノミックスは1930年代のニューディール政策以来もっとも強力な景気浮揚策と政府の市場介入という姿として現れる可能性が高い。米国の天文学的な財政赤字を考慮する際、景気のてこ入れに必要な財源を調達するのは、決して容易なことではない。

◆オバマノミックスは歳出削減や減税、規制緩和を通じて、1980年代の米経済の復活を率いたレーガノミックスと対比される。我々としてはその差よりは米国内で保護貿易主義が強化される空気がさらに気になる。オバマ次期大統領は大統領選挙の過程で、韓米自動車貿易の不均衡を取り上げながら、保護主義的な色彩を露にした。オバマノミックスが実を結び、米経済が蘇るのは、世界経済のためにも必要なことである。しかし、保護貿易主義は度を過ぎれば、政界的な通商摩擦を招き、軒並み景気が低迷する可能性がさらに高まりかねない。オバマノミックスがより少ないコストで軟着陸できるかまだ分からない。

朴元在(バク・ウォンジェ)論説委員 parkwj@donga.com