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[社説]ジャック・ウェルチの明快な助言

[社説]ジャック・ウェルチの明快な助言

Posted October. 13, 2005 07:06,   

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経営の鬼才と呼ばれる米ゼネラル・エレクトリック(GE)のジャック・ウェルチ元会長は、経営の核心を簡明にまとめる能力でも有名だ。ウェルチ元会長は一昨日、ソウルで開かれた世界知識フォーラムで「収益を生み出す勝利した企業だけが社会還元ができる」とし、「収益を生み出すことができないのなら、何を還元することができるだろうか」と聞き返した。政府、市民団体、労組、企業が一緒にかみしめて聞くべき明快な言葉だ。

勝利した企業が多くなってこそ雇用が増えて、税金をもっと納めることができるし、企業の人材育成と社会還元も可能になる。公的資金が投入された各企業で見られるように、失敗した企業は国民の負担だけを増やす。勝利した企業を大事にし尊重する社会雰囲気でなければ、もっと多くの企業が堅調に成長することができない。ところで韓国は勝利した企業に足枷をかける勢力が、力をもっと発揮する世の中になりつつある。

ウェルチ元会長は「韓国を脅かす主な要素は慢性的な労使不安、高齢化、中国」と指摘した。それとともに「現代(ヒョンデ)自動車が10年後に米ゼネラル・モーターズ(GM)と類似の姿になるのではないか自問してみる必要がある」と警告した。GMは退職者の医療保険まで払う過度な給与及び福祉負担のため、競争力を失って「世界トップ自動車会社」の光栄を後にして、破産危機説に苦しんでいる。現代自動車は今年で11年連続ストを記録した。

民主労総が率いる大手企業の強い労組の政治闘争的な運動方式とモラルハザードは、韓国経済の慢性的な疾病だ。これを見直すことができなければ、現代自動車も10年内にGMのようになり得るという助言を深刻に受け入れなければならない。

高齢化は近く到来する未来社会からの挑戦だ。しかし政権と一部の運動圏は未来への備えよりは過去清算に沒頭している。高度成長を続ける中国とインドは恐ろしいスピードで私たちを追い上げている。それにもかかわらず「起業しにくい国」をあおるなら、先進国はもちろん、後発の国に押されることも時間の問題であろう。

ウェルチ元会長だけでなく、慧眼のある海外人士、そして国内の元老と専門家などがいくら憂慮を示しても、これを受け入れるべき人々が妄執に陥って道を逆行しようとしているのは残念だ。