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『Closer(クローサー)』の名台詞

『Closer(クローサー)』の名台詞

Posted February. 02, 2005 22:38,   

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カメラレンズの中に不慣れな被写体が入ってくるように、ある日突然私の人生の中に入ってきた人。一目ぼれの場合「運命」という信頼は強まる。しかし「運命的な愛」は生涯一回しかないのだろうか? 一人を愛しながら同時にまた他の運命的な出会いに捕らわれる二重の真実は可能だろうか? 3日封切られる『クローサー』は短くて明るい台詞を通じて残忍であるほど繊細に愛という「神話」を描き出す。

●他人(Stranger)

「こんにちは、見知らぬ人?」ストリッパー出身のアメリカ人の旅人アリス(ナタリー・ポートマン)は、ロンドンの日刊紙訃報担当記者のデーン(ジュード・ロー)にこのように初めて挨拶をする。出勤の人波にごった返す都心、よそ見をしていたアリスは車にぶつかってデーンの腕に抱かれる。二人は一緒に暮すようになる。

アリスの体験を小説として出版するようになったデーンは、本の表紙に載せられる写真を撮るために会った写真作家アンナ(ジュリア・ロバーツ)に一目惚れする。「こっちに来てみて、美しいですね。」キスの後アンナは問う。「彼女にすまなくもないんですか?」デーンは答える。「彼女は本当に可愛らしくて別れることができません。…あなたに会いたいです。」

●運命(Destiny)&復讐(Revenge)

アンナに求愛をしたデーンのいたずらチャットが縁になって皮膚科医のレリー(クライブ・オーウェン)と結婚したアンナ。しかし、レリーが結婚後初めての出張から帰ってきた夜、アンナは別れを告げる。「デーンを愛してます。」レリーは問う。「その野郎私より上手なの?」

愛に陥ったというデーンの告白を聞いたアリスは泣きながら呪う。「宿命のように話すのね。愛は瞬間の選択です。拒否することもできるでしょう。」デーンは答える。「私はエゴイスチックだ。もっと幸せになりたい。」

離婚の手続きのために対座したレリーとアンナ。帰って来てと哀願していたレリーはアンナに「サイン」と交換する条件をつける。「一回だけセックスしてくれ。」しかしアンナとレリーの「取り引き」に気付いたデーンは怒りで理性を失う。「私たちは終わったんだ。純粋さを失ったと。」

また、レリーに戻ったアンナを取り戻すとべそをかくデーンにレリーは勝者の軽蔑じみた冷笑を送る。「お前は、愛が分かるにはまだまだ。妥協が何か分からないから。」

●真実(Truth)

恋敵レリーの助けで去ってしまったアリスをストリップバーで見つけたデーン。アリスは再結合に浮き立っているが、デーンはただ彼女がレリーと寝たのかどうかが知りたい。「私は真実が知りたい。」アリスが永遠に自分から離れた後、デーンが見つけた真実は4年を一緒に生きた女、アリスの名前さえ本名ではなかったということだ。

●雑談(Chat)

映画『卒業』(1967年)でオスカー賞に輝いたこの映画の監督マイク・ニコルズ(73)がブロードウェー俳優出身という事実をまず記憶しなければならない。四人の俳優たちはまるで演劇舞台に立ったように短くてリズミカルに「やり取り」する台詞と顔のクローズアップを通じてセックスシーンなしに愛の悽惨な極点に迫っていく。

『もっと近く(Closer)』という題目は逆説だ。不妊の愛のように恋人たちはキス以上はお互いに密着する姿を見せてくれない。ただ愛の行為を赤裸々に「しゃべる」だけだ。一言、二言に感情を圧縮した短い文章が駆使されて、映画で英語の勉強をしたい人にもかなり良い教材だ。18歳以上観覧可能。



鄭恩玲 ryung@donga.com