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韓国より価格競争力の高い日本の半導体工場、近い内に現実になる

韓国より価格競争力の高い日本の半導体工場、近い内に現実になる

Posted December. 26, 2023 08:18,   

Updated December. 26, 2023 08:18

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米国や台湾の半導体企業が日本に建設中の工場が予想より高い価格競争力を備えるだろうという見方が出ている。日本政府が韓国などに奪われた半導体の主導権を取り戻すために、これら企業に莫大な補助金を支援するからだ。韓国の支援策は相対的に劣勢であり、10年以内に日本の半導体産業が再び韓国を追い抜くという観測まで出ている。

半導体受託生産最大手の台湾TSMCは、日本のソニーなどと合弁で、来年2月の竣工を目標に日本の熊本県にファウンドリー工場を建設している。設備投資額1兆円(約9兆14000億ウォン)の41%を日本政府から補助金として受け取る。「10年以上工場を稼働させ、供給が不足した時は日本に先に提供する」という条件さえ満たせばいい。これにより、日本で生産されるTSMCシステム半導体の価格競争力が10%高くなるという。

米半導体企業のマイクロンテクノロジーも、日本の広島県に次世代Dラム半導体工場を建設している。三星電子、SKハイニックスに次ぐ世界第3位のDラム半導体企業だ。5000億円(約4兆5700億ウォン)を投資する計画だが、日本政府は39%を補助金として返還することを決めた。補助金効果により同工場で生産されるDラムの価格競争力が5~7%高くなる見込みだ。

技術格差がわずか数ヵ月に過ぎない半導体トップ企業の間で5~10%の価格競争力の差は勝敗を分ける決め手となる。その分価格を下げることも、より多くの利益を得ることもできるからだ。第1工場が稼動していないにもかかわらず、TSMCが日本に第2、第3工場を設立する計画を明らかにしたのもこのような計算があるからだろう。ファウンドリー2位としてTSMCを追いかけている三星(サムスン)電子としては不利な状況になった。

日本政府がプライドを曲げてまで外国企業の工場建設に自国民の税金を注ぎ込むのは半導体復活のためにやむを得ないと判断したからだ。日本政府は、半導体復活を目指して自国企業が手を組んで設立したファウンドリー企業のラピダスにも毎年3000億円の支援金を出している。

これに比べ、韓国政府が半導体企業の設備投資を促すために支援する恩恵は、法人税を引き下げる程度だ。「キャッシュバック」の形で企業に返す補助金は皆無な状況。日本だけでなく、米国、欧州連合(EU)、中国、インドなど主要国では、企業ではなく政府が半導体戦争の全面に乗り出している。海外で韓国企業がこれらの国を相手に寂しく戦うような放置をしてはならない。