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与党の新人議員ら「第2、3の河泰慶を願望」、野党からも「重鎮交代論」浮上

与党の新人議員ら「第2、3の河泰慶を願望」、野党からも「重鎮交代論」浮上

Posted October. 10, 2023 08:13,   

Updated October. 10, 2023 08:13

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与党「国民の力」当選3回の河泰慶(ハ・テギョン)議員(釜山海雲台甲)が来年の総選挙でソウルから出馬すると宣言したことを受け、政界が揺れている。与党では、院外執行部や当選1回の新人議員らを中心に「第2、第3の河泰慶が出てこなければならない」と重鎮議員の首都圏出馬を迫る一方、「2020年の総選挙でも重鎮議員の激戦区からの出馬は失敗した」という反論が出た。野党では、強硬派の当選1回議員と親明(親李在明)系の院外を中心に、「同一選挙区からの3回出馬制限」など重鎮交代論が浮上する一方、「重鎮交代は答えではない」と重鎮議員らが反発している。

●与党院外執行部「重鎮は激戦区の首都圏出馬を」

河氏のソウル出馬宣言をめぐり、与党では院外執行部と当選1回議員を中心に「重鎮の首都圏出馬論」が拡大しなければならないという要求が続いた。「国民の力」の金炳玟(キム・ビョンミン)最高委員は9日、SBSラジオ番組で「河氏が適切な時期に非常に適切な判断を下した」とし、「国民の力で、私を犠牲にして党全体を救おうというムードがかなり盛り上がるだろう」と話した。同党の当選1回の張東赫(チャン・ドンヒョク)院内報道官も同日、MBCラジオ番組で、「総選挙で公認革新が必要だという共感が高まれば、このような人々がもっと増えると思う」と話した。与党関係者は「競争力のある重鎮を中心に首都圏進出宣言が続く必要がある」と強調した。

大統領室内部でも、河氏をはじめ、党の票田である大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンプクト)や釜山(プサン)・慶尚南道(キョンサンナムド)地域の重鎮の「首都圏出馬論」が本格化するかどうか注目している。来年の総選挙を控え、公認刷新論が力を得ることで、慶尚道圏からの出馬を狙っている大統領室関係者らにも機会が生まれるという計算がある。慶尚道圏の重鎮議員らが自身の選挙区を放棄して首都圏で出馬する場合、大統領室出身者が空席の選挙区を埋めるという観測も流れている。

ただし、与党の現役議員の間では、拡大の動きを警戒する声も出ている。与党のある重鎮議員は、「これまで選挙で『下方』は多かったが、重鎮議員がソウルに上がってくる『自発的上方』はなかった」とし、「議員自身も首都圏で生き残るのが難しいことを知っているため、ソウル出馬宣言は少ないだろう」と見通した。別の重鎮議員も、「河氏は海雲台甲で公認を受けるのが難しいため、ソウルで出馬しようと考えていた。党執行部の要請と利害が一致した」と話した。洪準杓(ホン・ジュンピョ)大邱市長は、自身のコミュニケーション・チャンネルで、「(河氏が)私よりも党を優先するというよりは、自分が生き残るため」と話した。

与党の一部では、第21代総選挙の失敗を取り上げ、「精巧な公認」が必要だという反論も出ている。2020年4月の第21代総選挙で、「国民の力」の前身である未来統合党では、「票田交代論」が猛威を振るい、現役議員の大規模な激戦区移動やカットオフがあった。その結果、激戦区に移った重鎮議員はほとんどが総選挙で敗北し、カットオフに反発した議員は無所属で出馬した。党のある関係者は、「人的競争力と選挙区の特性を考慮した公認が必要だ」とし、「党の内紛で与党に強い地域を野党に奪われるような愚を犯してはならない」と強調した。

●野党強硬派の当選1回議員ら「重鎮の交代が必要」

最大野党「共に民主党」でも、「同一選挙区の当選3回超過禁止」などの要求が、強硬派の当選1回議員や親明系院外の会を中心に水面に浮上している。親明系のある当選1回議員は同日、「河氏の激戦区出馬が、票田に頼ってきた民主党の重鎮議員たちにも大きな影響を与えることになるだろう」とし、「当選1、2回議員の多い全羅道(チョンラド)のほかに、仁川(インチョン)・京畿(キョンギ)選挙区のうち、民主党に有利な選挙区に長くいる議員がかなりいるが、彼らがターゲットになる可能性がある」と話した。

最近選出された洪翼杓(ホン・イクピョ)院内代表が昨年、自身の当選3回の選挙区(ソウル中-城東甲)を放棄して激戦区のソウル瑞草(ソチョ)乙から出馬したことも、このような要求に力を与えるという見方もある。同党の強硬な当選1回議員の会「チョロム会」所属の議員は、「院内執行部が洪氏の例を挙げ、『総選挙の革新のために出馬を断念せよ』と重鎮議員に迫ることができるのではないか」と話した。

同党の重鎮議員に対する革新の声は院外でさらに強く出ている。院外の親明系グループである「民主革新会議」は先月、洪氏の当選直後、「民主党の公認革新に向けて当選3回以上の重鎮の激戦区出馬」を要求したが、「内部議論が十分でない」と撤回した。彼らは今年7月にも、「現役のうち少なくとも50%は交代し、当選3回以上の重鎮は4分の3以上が入れ替えられるべきだ」と主張した。

同党内部でも「交代の基準が『実力』ではなく『当選の回数』になるのは不合理だ」という反論も少なくない。ある首都圏の当選2回議員は、「何度も国民の選択を受けたということは、それだけ政治家の能力が高いということだが、それを理由に出馬に制限を設けるというのはあり得ない」と反発した。


金埈馹 jikim@donga.com