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韓米日会談で「拡大抑止」は議論せず、「日本がNCG参加拒否のため」

韓米日会談で「拡大抑止」は議論せず、「日本がNCG参加拒否のため」

Posted August. 21, 2023 08:55,   

Updated August. 21, 2023 08:55

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「アジア内の武力衝突は(韓米日)公式同盟につながる可能性がある。いかなる潜在的な侵略国も韓米日の強力な対応可能性を考慮しないわけにはいかないだろう」(米ハドソン研究所アジア太平洋安全保障部長のパトリック・クローニン氏)

「韓国が日本の安全保障問題にまで貢献する状況に入った」(魏聖洛元駐ロシア大使)

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領とバイデン米大統領、岸田文雄首相は、米大統領山荘のキャンプデービッドで開かれた3ヵ国首脳会議で、「キャンプデービッド原則」、「キャンプデービッド精神」だけでなく、「3ヵ国協議に対する約束」を採択した。このような成果を導き出した今回の首脳会議について、韓米日の専門家らは、「3ヵ国安全保障協力の制度化」などを核心成果として評価した。ただし、韓国が日本の敏感な安全保障問題まで関与する可能性が高まったため、これに対する韓国内の世論の収斂と合意が必要だと提言した。一部では、韓国が対中関係の悪化を意識しなければならない「安保ジレンマ」に陥ったという懸念も提起された。

●NATO式集団安全保障同盟の進化の可能性

米ハドソン研究所アジア太平洋安全保障部長のパトリック・クローニン氏は、今回の首脳会議について、「北朝鮮だけでなく、インド太平洋とそれを越えた安全保障及び経済問題について韓米日が協力することを約束した」と評価した。魏聖洛(ウィ・ソンラク)元駐ロシア大使は、「3国間の安全保障協力メカニズムが初期段階で制度化された」と述べた。国立外交院のミン・ジョンフン教授も、「韓米日首脳会議を1年に1度開催するということは、(3ヵ国協力に)最優先順位を与えるということ」と強調した。

3ヵ国の安全保障協力が北大西洋条約機構(NATO)のような集団安全保障同盟に進化するという観測も流れている。米戦略国際問題研究所(CSIS)のエレン・キム上級研究員は、「短期的には北東アジアクワッド(Quad)のような役割を果たすが、今後、他の安全保障協議体と連携して米国の同盟ネットワークに進化するだろう」と見通した。ブルックス研究所のアンドリュー・ヨー韓国部長は、「合同演習や情報共有、高官級及び実務級会議の定例化などの協力レベルを考えると、現時点で(韓米日は)すでに準同盟関係にあると見るべきだ」と主張した。国立外交院のキム・ヒョンウク米州研究部長も、「インド太平洋地域でクワッドやオーカス(AUKUS)を越えること以上の合意」とし、「韓米日が米国の対外政策の核心的な多国間協議体になった」と述べた。ただし、神田外国語大学の阪田恭代教授(国際政治学)は、「これまでの歴史、韓日間の戦略環境の違いを考慮すると、3国同盟に発展することは難しい」と見通した。

●「日本の安全保障、韓国と無関係ではいられなくなる」

専門家らは、歴史問題などで敏感な韓日関係が依然として3ヵ国協力に不安な変数だと指摘した。魏氏は、「今や台湾・尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題、日本の自衛隊関連問題など、日本の(安全保障)関連事項が私たちと無関係ではなくなった」とし、「国内的に政界や国民世論はこれを受け入れる準備がまだできていないようだ。世論の収斂を通じて国内的な合意が必要だ」と述べた。米ヘリテージ財団のブルース・クリングナー上級研究員も、「日本は東シナ海と台湾での中国の行動に大きな懸念を示す一方、韓国は北朝鮮の実存的な脅威に集中するなど、安全保障の優先順位に違いがある」とし、「日本に対する(韓国一部の)根深い敵意で、次期韓国政府が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の構想を廃棄し、安全保障協力を戻す可能性がある」と指摘した。

韓日関係の専門家である慶應義塾大学の小此木政夫名誉教授は、「韓国側では日本が歴史問題に積極的に対応しないという不満が残っていると思う」とし、「まだ難しい局面が何度か訪れるだろう」と見通した。

中国との対立が深まるという懸念も依然としてあった。魏氏は、「韓国は中国への依存度が高く、中国と地政学的に近い」とし、「特に、中国の役割が必須である韓半島の非核化は、韓国にとって最も切実な課題」とし、「日米と協力しながら、韓中間の特殊な利害関係まで考慮しなければならない『安保ジレンマ』の状況に陥っている」と述べた。キム教授は、「柔軟なアプローチで中国との関係も進展させなければならない」と指摘した。


申晋宇 niceshin@donga.com