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釜山国際映画祭が3年ぶり開催、距離確保のない「映画の海」が開かれる

釜山国際映画祭が3年ぶり開催、距離確保のない「映画の海」が開かれる

Posted September. 09, 2022 08:41,   

Updated September. 09, 2022 08:41

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新型コロナウイルス感染症の影響で縮小運営された釜山(プサン)国際映画祭(BIFF)が、映画館内の座席間の距離確保を全てなくすなど、3年ぶりに正常開催される。来月5日から14日までの10日間、釜山(プサン)映画の殿堂の一帯で開かれる第27回釜山映画祭は、パンデミック以前の完全な姿で戻ってくる。中華圏スター俳優の梁朝偉が自分の出演作6本を持って釜山を訪れ、ディズニープラスなどのオンライン動画サービス(OTT)のドラマが大量に上映されるなど、多様な見どころでいっぱいだ。

映画祭の執行委員会は7日、このような内容を盛り込んだ第27回映画祭の開催計画をオンライン記者会見を通じて発表した。開幕作は、イランのハディ・モハゲフ監督作品である「風の香り」が選ばれた。イランのある田舎町を背景に、下半身に障害のある父親が全身麻痺の息子の世話をしながら生きていく人生を描いた作品だ。ホ・ムニョン執行委員長は、「モハゲフ監督は、釜国映画祭と映画履歴を共にしてきたアジアの次世代巨匠だ」とし、「『風の香り』は小さくて静かだが、ものすごい感動と響きを与える映画だ」と紹介した。

映画祭に公式招請された作品は、開幕作をはじめ71ヶ国の243本。パンデミック以前の300本余りに比べては依然として少ないが、昨年の70ヶ国の223本、2020年の68ヶ国の192本と比較すると小幅に増えた。

「今年のアジア映画人賞」は、梁朝偉が選ばれた。梁朝偉は、「花様年華」「ハッピートゥゲザー」「インファナル・アフェア」等、自分が選んだ代表作6本を上映する特別展「梁朝偉の花様年華」にも参加し、観客と直接会う予定だ。

映画祭は昨年、OTTドラマを映画館で上映する「オンスクリーン」部門を新設し、話題を集めた。昨年は3本を上映したが、今年は9本へと大幅に増やした。「オンスクリーン」は、OTTの拡散で映画とドラマの境界が崩れていることを示す代表的な部門だ。今回は映画「王の男」(2005年)を演出したイ・ジュンイク監督のドラマデビュー作、ティービングの「ヨンダー」をはじめ、ディズニープラスの「コネクト」、ネットフリックスの「サムバデ」など、国内外の9作品が公式公開前に映画祭を通じて先に披露される予定だ。

韓国戦争当時に製作され、実際の戦闘シーンが盛り込まれた映画「洛東江(ナクドンガン)」(1952年)も特別上映される。最近、原本フィルムが発掘され復元を終えたこの映画は、映画祭を通じて初めて公開される。

14日に上映される閉幕作には、日本の石川慶監督が演出した「ある男」が選ばれた。2018年に読売文学賞を受賞した平野啓一郎の同名小説を原作とした映画で、自分の過去を消したい欲望と自分のアイデンティティに関する質問をミステリー形式で盛り込んだ。


孫孝珠 hjson@donga.com