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韓国内で2人目のサル痘感染者、また防疫に穴

韓国内で2人目のサル痘感染者、また防疫に穴

Posted September. 05, 2022 08:59,   

Updated September. 05, 2022 08:59

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韓国国内で2番目のサル痘患者が発生した。ドイツから入国したこの患者は、陽性判定を受ける4日前に町内医院を訪れたが、サル痘患者を事前に取り除く「予防システム」が正常に働かなかったことが分かった。

中央防疫対策本部(防対本)は4日、先月18日にドイツから仁川(インチョン)国際空港に入国したA氏が3日、サル痘の陽性判定を受けたと発表した。A氏は入国当時、症状はなかったが、先月28日から発熱や頭痛、めまいの症状が現れた。同月30日には皮膚に痛みを感じ、ソウルのある町内の医院を訪れた。皮膚の痛みはサル頭の主な症状の一つだ。

防疫当局は、7月からサル痘が流行する5ヶ国(英国、スペイン、ドイツ、ポルトガル、フランス)に行ってきた入国者の情報を「海外旅行歴の情報提供システム(ITS)」に登録している。特定感染症が流行している国から入国した人が町内の病院を訪れると、医療スタッフに自動的に警告メッセージを送ることになる。診療受付や処方の段階で医療スタッフのモニターに、「○○○旅行の履歴があるので、症状に注目してほしい」というメッセージが現れる。

ドイツに行ってきたA氏の海外旅行履歴も、ITSによって医療スタッフに提供された。しかし、当時、該当医院の医療スタッフは、特別な措置を取らなかったことが分かった。ソウル市の関係者は、「医療スタッフが疫学調査の過程で『メッセージが出るのを見たが、そのまま見過ごしたと記憶している』と話した」とし、「患者のサル痘感染を疑わなかった」と説明した。中央防疫対策本部によると、A氏は医療スタッフに自分の海外訪問の事実を言わなかった。A氏は1日、自分が直接保健所に問い合わせた後、サル痘の疑い患者に分類され、その後陽性判定を受けた。

これに先立って、6月にもサル痘の疑い患者として申告され、水痘患者と判明した外国人B氏を通じて、国内防疫の弱点が明らかになったことがある。B氏は入国前日からサル頭の症状である水疱性皮膚病の症状を見せたが、健康状態の質問書に「症状なし」と提出し、仁川国際空港での検疫を通過後、釜山(プサン)まで移動した。

4日基準で、A氏の接触者は15人だ。防疫当局は、危険度に応じて接触者を高危険、中危険、低危険に分類するが、15人のうち高危険接触者はいない。21日間、保健所が症状などをモニタリングする重危険接触者は、A氏の家族と友人の2人だ。

一方、防疫当局は、サル痘は地域社会で日常的な接触を通じて伝播する可能性はほとんどないと見ている。サル頭の主な感染経路は、性的接触などの密接接触だ。


キム・ソヨン記者 チョ・ゴンヒ記者 ksy@donga.com