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文政権下で公務員が12万人増加、非効率と国の借金は眼中にないか

文政権下で公務員が12万人増加、非効率と国の借金は眼中にないか

Posted September. 03, 2021 08:28,   

Updated September. 03, 2021 08:28

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文在寅(ムン・ジェイン)政府の最後の年である来年は、中央政府公務員数が75万人を超えるものと試算される。現政権発足当時、63万1380人だった公務員が、5年間で12万人近く増えるという意味だ。そのため、来年の中央政府公務員の人件費も史上初めて40兆ウォンを超えることになった。

「任期中に公務員17万4000人の増員」を公約した文大統領は、毎年公務員数を増やしてきた。今年と来年に予定通り公務員を選べば、李明博(イ・ミョンバク)政府と朴槿恵(パク・クネ)政府の10年間増えた公務員の2.2倍が、現政府の任期中に増えることになる。地方自治体の公務員まで含めると、その数字はさらに多くなる。人事革新処が中央、地方を合わせて集計した公務員数は、来年は120万人に迫る見通しだ。韓国の住民登録人口は昨年から減り始めたが、税金で月給をもらう公務員数だけが早く膨らんでいる。

国会予算政策処によると、9級公務員1人を採用すれば30年間で17億3000万ウォンの人件費がかかる。公務員数が急増し、来年の政府予算案に盛り込まれた公務員の人件費は、現政府の初年度より23.7%も伸びた。定年退職後、公務員が受け取る年金の財源はすでに底をつき、毎年予算から数兆ウォンが出ている。だからといって、公務員の満足度が高いわけでもない。公務員数の増加で人件費総額が高騰したことで、財政当局が今年と来年の公務員の賃金引上げ率を低い水準に抑え、公務員らは「私たちだけに犠牲を強いている」と反発している。

数字が増えた分、仕事でもできればいいが、政府の競争力はむしろ後退している。スイスの国際経営開発大学院(IMD)が64カ国を対象に評価した結果、昨年は28位だった韓国政府の効率性は今年6ランクも下落した。規模が大きくなった政府組織が不要な規制を作り、民間への干渉を増やし、国家競争力を引き下げる格好となっている。

一度増えた公務員は、2010年代初めの南欧財政危機のように、国の財政が破綻する状況に至らなければ、減らすことは難しい。高齢化のスピードが速い韓国は、引退した公務員の年金を減少する若年層の経済活動人口が税金をさらに払って補わなければならない。さらに、青年30万人が公務員試験にしがみついているため、民間領域では人材不足を訴えている。政府と政界は、公務員の増員を青年層の票集めに役立つ「雇用対策」と見る見方から早く抜け出さなければならない。