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女子V主将の金軟景、45年ぶりの五輪メダルに執念燃やす

女子V主将の金軟景、45年ぶりの五輪メダルに執念燃やす

Posted July. 21, 2021 08:28,   

Updated July. 21, 2021 08:28

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「まだ終わりではない」

2016年リオデジャネイロ五輪翌年の2017年、韓国女子バレーボール代表チーム主将の金軟景(キム・ヨンギョン=33・上海国華人寿)は、こういうタイトルの自伝を出版した。韓国と日本、トルコのリーグでも足りず、欧州バレーボール連盟(CEV)チャンピオンズリーグ優勝にロンドン五輪MVPに至るまで、バレーボール選手として何一つ不足しない金軟景だが、「まだ」とあえて強調した理由はたった一つ。他ならぬ五輪メダルに向けた切実な思いがあるからだ。

「バレーボール女帝」金軟景の最後の五輪が始まる。ステファーノ・ラバリーニ監督率いる女子バレーボール代表チームが20日、成田空港から東京入りした。2012年ロンドン大会で4位、2016年リオ大会でベスト8に止まった女子バレーボール代表チームは、1976年モントリオール大会(銅メダル)以来45年ぶりの五輪メダルに挑戦する。金軟景とセンターのヤン・ヒョジン(32)ら、これまで代表チームを率いてきたベテランたちには最後の五輪舞台となる。

金軟景の優先順位の一番上にはいつも五輪があった。昨年1月、タイで行われた五輪アジア最終予選で、金軟景は腹筋が裂ける負傷にもかかわらず痛み止めを打ってもらって試合に出場し、五輪チケットを勝ち取る執念を見せた。金軟景のエージェント「IMコンサルティング」のイム・グンヒョク代表は、「3週間以上の十分な休養が必要とする状況下でも大会出場を強行する姿を見て、選手にとってオリンピックがどれだけ大きな意味をもつのか理解した」と話した。その後、負傷で所属チーム(当時トルコのエジザージュバシュ)の試合を消化できず、数億ウォン台の年俸削減を甘受しなければならなかった。マネージメント会社のライアン・アットのイ・ヘウク代表も、「同じ所属事務所のショートトラック選手たちと会話する時も、五輪メダルの話が出るといつもうらやましい気持ちを隠せなかった」と伝えた

五輪メダルへの道は簡単ではない。「校内暴力」問題でイ・ジェヨン、ダヨン姉妹(以上25)が太極マークを剥奪され、レフトのカン・ソフィ(24)も負傷で離脱した。「東京からできるだけ遅く帰ってくる」と言った約束を守るためには、ドミニカ共和国、日本との予選が重要になる見通しだ。リオ五輪で代表監督を務めたイ・ジョンチョル本紙解説委員は「初戦のブラジルが容易ではないが、できるだけ良い流れで日本、ドミニカを相手しなければならない。イ・ソヨン(27)ら金軟景の対角線に立つレフトの役割が重要だ」と話した。

金軟景は、女子バレーボール代表チーム主将のほかにも射撃のチン・ジョンオ(42)とともに選手団主将、水泳のファン・ソンウ(18)と共同旗手という重責まで担った。以前の2度の五輪では予選準備のために参加できなかった開会式に初めて参加する。この日、東京に到着した金軟景は、「五輪についてやっと少しずつ実感が湧いてくる。厳しい時期に多くの国民の力になれるよう最善を尽くす」と意気込みを語った。代表チームは22日、イタリアとの練習試合を手始めに25日に始まるグループ別予選に備える。


姜泓求 windup@donga.com