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トランプ氏の「旧友」マードック氏、トランプ暴露本の出版社買収に動く

トランプ氏の「旧友」マードック氏、トランプ暴露本の出版社買収に動く

Posted November. 19, 2020 08:22,   

Updated November. 19, 2020 08:22

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メディア王として知られる米ニューズ・コーポレーション会長のルパート・マードック氏が、米出版社サイモン&シュスターの買収に動いている。サイモン&シュスターは、トランプ米大統領に不利な暴露本を何度も出した出版社なので、トランプ氏の「旧友」とされるマードック氏の買収の動きの背景に関心が集まっている。

米紙ニューヨーク・タイムズは17日(現地時間)、ニューズ・コーポレーションをはじめ米最大出版グループのペンギン・ランダムハウス、フランスのメディア企業ヴィヴェンディなど6社以上の企業が、サイモン&シュスターの買収を打診したと報じた。サイモン&シュスターの親会社のバイアコムCBSは3月、同出版社の売却を決めた。1924年に設立されたサイモン&シュスターは現在約1350人の従業員を抱え、毎年約2000冊の本を出版している。

 

匿名の関係者によると、これまで提示された最高の買収価格は17億ドル(約1兆8800億ウォン)。ピアコムCBSは26日、サンクスギビングデー(感謝祭)までに買収意向書に基づいて最終入札を行う計画だ。

サイモン&シュスターは、ジョン・ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)の『トランプ大統領との453日』、トランプ氏の姪メアリー・トランプ氏の『世界で最も危険な男』、米紙ワシントン・ポストの編集幹部を務めたボブ・ウッドワード氏の『怒り』などを出版した。すべてトランプ氏に不利な内容の本だ。

一方、マードック氏は2016年の米大統領選予備選の時からトランプ氏を支持する旧来の仲だ。毎週大統領と電話し、経済問題に焦点を合わせるよう助言するという。マードック氏は、親トランプ指向の報道機関、FOXニュースとニューヨーク・ポストのオーナーでもある。

マードック氏がサイモン&シュスターの買収に動くのは、出版市場で生存するために規模を拡大するためと見ることができる。ニューヨーク・タイムズは、本のオンライン流通を事実上独占して攻撃的に価格を策定するアマゾンに対抗するために、出版社が規模を拡大させていると伝えた。また、今後トランプ氏の回顧録出版の契約に有利な位置を占めるためともみられている。


シン・アヒョン記者 abro@donga.com