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朴槿恵政権下で決まった嶺南圏新空港を再びいじくりまわす無責任な政治

朴槿恵政権下で決まった嶺南圏新空港を再びいじくりまわす無責任な政治

Posted November. 09, 2020 09:17,   

Updated November. 09, 2020 09:17

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与党「共に民主党」は6日、主務省庁の国土交通部の反対にもかかわらず、釜山市加徳島(プサンシ・カドクド)の新空港(東南圏新空港)の検証予算20億ウォンを、来年度予算案に盛り込んだ。東南圏新空港は、2016年、朴槿恵(パク・クンヘ)政権下で既存の金海(キムへ)空港を拡張する「金海新空港」に決まった。しかし、文在寅(ムン・ジェイン)政府は昨年12月、首相室に検証委員会を設けて、その妥当性の再検討に入り、まだ結論も出ていない状態だ。金賢美(キム・ヒョンミ)国土部長官は、「不適切な結論が出ていないのに、特定地域を決めて適正性を検討することは法的手続きに合わない」と反対したが、無駄だったという。

国土部は4年前、フランス・パリ空港公団のエンジニアリング(ADPi)まで呼んで実現可能性調査後、「金海新空港」が最適の選択肢だと発表した。政権が変わったからと言って、政策を手のひらのように覆すことも問題だが、覆しても、検証委の再検討の結果が出た後にすることが最低限の常識だ。それなのに、与党はすでに、世論が加徳島新空港に向かっているとして、結論が出る前に妥当性調査予算を配分して揺さぶりをかけている。この過程で、国土部の実務チームが生ぬるい態度を見せると、金太年(キム・テニョン)民主党院内代表はをし汚い言葉を口にしながら国土部第2次官を呼ぶように叫ぶ姿が目撃された。野党「国民の力」の執行部も5日、釜山(プサン)を訪問した席で、自ら政権を担当した時代に決定した国策事業が覆されることについて問題点を指摘するよりは、むしろ加徳島に決定されれば、積極的に支援したいと同調した。

過去10数年間、東南圏の新空港建設は、直ちに票だけそ獲得すればいいという与野党政治家たちの無責任な推進により、浮き沈みを繰り返した。大統領選挙の公約として推進した李明博(イ・ミョンバク)元大統領は、地域対立が深刻になると、2011年に白紙化して国民に対して謝罪した。しかし、その翌年の大統領選挙で、朴槿恵前大統領が再び引き出したことで再び浮き彫りになり、結局2016年に海外業者まで動員して、金海新空港で対立に折り合いをつけた。そんなことを、文在寅政府に入ってまた覆そうとしている。

政治圏が嶺南(ヨンナム)圏新空港議論を再び煽るのは、来年の釜山市長補欠選挙と2022年の大統領選挙を控えて、釜山市・慶尚南道(キョンサンナムド)地域の民心をつかむためだという解釈が支配的だ。過去10年間、大型国策事業を選挙に利用した結果を目にしているのに、かまわない態度だ。政権が変われば、利害関係に基づいてまた覆されることなどないと果たして誰が約束できるだろうか。