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江陵国際映画祭、コロナ後の映画祭の在り方を問う

江陵国際映画祭、コロナ後の映画祭の在り方を問う

Posted November. 07, 2020 08:15,   

Updated November. 07, 2020 08:15

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「高価なチケット、完売などで映画祭に出席できる観客は限られていた。オンライン映画祭が、その問題を解決できる」

ピアス・ハンドリング元トロント国際映画祭組織委員長は6日、江原道江陵市(カンウォンド・カンルンシ)のラカイサンドパインリゾートで開かれた江陵国際映画祭の行事「江陵フォーラム」のオンラインで行った基調講演でこのように述べた。ハンドリング氏は、「映画祭は、信徒になってこそ内部が分かる宗教ほど排他的なので、熱心な観客のほか、新しい観客に会える方法について常に悩んできた。オンライン映画祭は、一部の人に限られていた映画祭を、地方、全国、さらには世界的な映画祭にする方法だ」と述べた。5日に開幕した江陵国際映画祭は、7日までオンラインとオフラインで続く。

「ポストコロナ、ニューノーマル時代の映画祭」をテーマに行われた同日のフォーラムで、各国の国際映画祭組織委員長と執行委員長が画像を通じて、新型コロナの影響で激変する映画祭の状況について探って、目指すべきことについて議論した。キム・ドンホ江陵国際映画祭理事長は、「新型コロナによって映画祭をキャンセルしたり、オンラインで開催するなど、映画祭が生きる道を模索している。映画祭の生き残りが課題となっているだけに、各国が経験を共有する場を用意した」と語った。ハンドリング元組織委員長など11人の海外映画祭の関係者がオンラインで、イ・ジュンドン全州(チョンジュ)国際映画祭執行委員長、チョン・ヤンジュン釜山(プサン)国際映画祭執行委員長などの韓国内の映画祭関係者6人がオフラインで参加した。

ハンドリング元組織委員長は、新型コロナ以降も映画祭は映画業界で依然影響力を持つと予想した。氏は、「映画祭の重要な役割は、映画祭招待履歴を通じて映画の名前を知らせ、該当監督のその後の作品制作や投資へとつながる。この役割は、ポストコロナ時代に、独立系映画には依然重要だろう」と主張した。映画の購入と販売が行わる映画祭市場の将来については、「カンヌ映画祭と同様に、トロント映画祭でもオンライン市場が開かれた。これは映画祭に直接参加できなかった小さな配給会社に、より多くの映画販売のチャンスを提供するだろう」と見込んだ。

今年の映画祭をキャンセルした香港国際映画祭のウィルフレッド・ウォン組織委員長は、「映画祭で選定した作品リストを一般に公開しており、オンラインを通じて新人監督の作品を審査し、受賞を行った」と語った。サブリナ・ バラチェティ・イタリア・ウーディネ極東映画祭執行委員長は、「イタリア最大のウェブサイトと契約を交わして、オンライン映画祭のプラットフォームを構築した」と語った。

オンライン映画祭についての否定的な意見も出た。前田修福岡アジア映画祭執行委員長は、「オンライン映画祭は、本当の意味の映画祭ではない。映画祭は、大きなスクリーンで映画を見て、上映後監督と疎通することが重要だ。来年5月に延期した福岡映画祭は、オフラインで開催したい」と述べた。マルティーヌ・テルアン・フランス・ヴズール国際アジア映画祭組織委員長も、「映画祭は、制作者に他の映画を作る予算を用意する足掛かりと言える。商業的競争力の足りない国の監督たちに、現実的により必要な事案だ」と強調した。


金哉希 jetti@donga.com