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国内自動車産業の生産性、先進国の5割 業界に危機感

国内自動車産業の生産性、先進国の5割 業界に危機感

Posted July. 29, 2020 07:38,   

Updated July. 29, 2020 07:38

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新型コロナウイルス感染症の影響で上半期(1~6月)に深刻な不況を経験した世界の自動車業界が、下半期(7~12月)から生産増大に乗り出している中、韓国の自動車業界は様々な規制と硬直した労使関係が足かせになっているという指摘が出ている。

韓国自動車産業協会が28日、ソウル中区(チュング)の大韓商工会議所で開催した「第4次産業発展フォーラム兼第9回自動車産業発展フォーラム」で、新型コロナを克服するための産業の生産性向上策が議論された。韓国生産性本部のハン・ピョンホ副所長は、「国内製造業は自動化と技術革新に支えられて生産性が向上したが、自動車業界はまだ労働投入成長に依存しており、労働生産性が低下している」と指摘した。特に自動車業界中小企業の労働生産性は、大企業の46%にとどまっていることが分かった。労働生産性とは、労働者1人が一定期間算出する生産量または付加価値を意味する。

2016年から2018年までの3年間、国内自動車産業全体の労働生産性は1億5500万ウォンで、製造業平均の1億7500万ウォンより少なかった。自動車部品分野に絞ると1億1800万ウォンに過ぎず、車両製造分野の2億6300万ウォンの5割にも及ばなかった。

一方、同期間、自動車産業に投入された労働コストは、製造業の平均より32%多かった。部品分野で労働コストの上昇が目立ち、自動車業界の労働コストの伸び率は3.49%で、製造業平均の0.35%を大きく上回った。国内自動車産業の高コスト構造が固定化され、2011~2018年の労働生産性はドイツの52.4%にとどまった。経済協力開発機構(OECD)25カ国のうち10番目だった。

このように、脆弱な構造の自動車産業に新型コロナ不況まで重なり、業界は「現在の方法では、新型コロナ以降の自動車需要に対応できない」ことで一致した。韓国自動車産業協会の鄭晩基(チョン・マンギ)協会長は、「今後、自動車は個性的な消費トレントに変わるので、さまざまな種類の車両を適時に生産して早く供給しなければならない」とし、「生産設備の稼働と労働力投入、労働時間の運営に対する柔軟なアプローチが必要だ」と強調した。毎年賃金交渉を行い、労働組合との合意なしでは工場別生産量の再配置さえ難しい自動車業界の状況も改善すべき点として指摘された。

一方、労働界では「雇用の安定性」を強調した。全国民主労働組合総連盟(民主労総)のイ・ソンヒ政策局長は、「部品産業の生態系改善を通じた技術開発と人的資源の育成が切実だ」として、大企業と中小企業との間の賃金格差を減らし、大企業に人材が集中することを防ぐための方策として、業界全体の「標準賃金制」の導入を主張した。


徐亨錫 skytree08@donga.com