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交響曲界、長い冬眠から目覚めて背伸び

Posted May. 26, 2020 08:35,   

Updated May. 26, 2020 08:35

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新型コロナウイルス感染症の影響で、長い冬眠を余儀なくされた国内交響楽団が一つ二つと再びファンに会う。

今月の舞台復帰のシグナルは、21日、KBS交響楽団が先頭を切った。KBS交響楽団は同日、予定されていた定期演奏会を共演者入国などの問題でキャンセルする代わりに、特別コンサート「献呈」をソウル芸術の殿堂コンサートホールで開いて、オーケストラ愛好家の長きに渡る我慢を癒してくれた。ジュリアン・コヴァチェフ大邱(テグ)市立交響楽団常任指揮者とバイオリニスト・キム・ボムソリの共演で、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、ドヴォルザーク交響曲第9番「新世界から」などを演奏した。チケット販売金額の全額は、全世界で新型コロナウイルスと戦っている「国境なき医師団」に寄付する予定だ。

富川(プチョン)フィルハーモニー管弦楽団は30日、常任指揮者・パク・ヨンミンの指揮で、芸術の殿堂コンサートホールでマーラーの交響曲的歌曲集「大地の歌」を演奏する。中国唐宋時代の漢詩をドイツ語に翻訳した歌詞に曲をつけて、時間の無常さと人間と自然の調和を歌った作品だ。メゾソプラノのイ・アギョンとテノールのキム・ジェヒョンが共演する。

コリアンシンフォニーオーケストラは、チョン・チヨン芸術監督が指揮棒を振って、チェリストのムン・テグクが共演するコンサート「ロマンの解釈I」を、来月3日、芸術の殿堂コンサートホールで開く。国楽と管弦楽団が出会うキム・テクスの「ドブ散調」、サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番、チャイコフスキーの「マンフレッド交響曲」を演奏する。チャイコフスキー後期の隠れた傑作とされるマンフレッド交響曲は、自己懐疑に陥って、スイスの山の中で放浪する主人公を描いたバイロンの劇詩を表現した作品だ。サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番は、チェロという楽器の存在感を変えた伝説のチェリスト・パブロ・カザルスが最も愛した協奏曲として知られている。

水原(スウォン)市立交響楽団は、チェ・ヒジュン芸術監督の指揮で、来月4日、京畿(キョンぎ)水原SKアトリウム大ホールで、旧ソ連を代表する作曲巨匠・ショスタコーヴィチの大曲である交響曲第7番「レニングラード」を演奏する。400万人以上の犠牲者を生んで、第二次世界大戦最大の悲劇の一つに選ばれるレニングラード(現サンクトペテルブルク)の大攻防戦を形象化した作品だ。

これらの公演は、すべて「社会的距離確保」によって客席の間を開けて座る。観客たちは、演奏会場入場後もマスクを着用しなければならない。

一方、ソウル市立交響楽団は、今月29日に予定されていた定期演奏会を、共演者の入国問題などによりキャンセルし、その代わりにオスモ・ベンスケ音楽監督が指揮する非対面オンラインコンサートを開く。公演は、ユーチューブの「ソウル市立交響楽団」チャンネルで生中継する。このコンサートは、ベンスケ音楽監督の要求に応じて、ステージ上の演奏者も適正な距離を置いて演奏する「舞台上の距離確保」を適用する。これにより、オーケストラの編成も小規模に維持され、大編成曲は演奏が不可能になる。

ソウル市響は、まもなくプログラムを公開する予定であり、今後のスケジュールについて「舞台上の距離確保」を適用するかどうかも明らかにする予定だ。


ユ・ユンジョン記者 gustav@donga.com