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米エスパー新国防長官の訪韓、同盟も「利益均衡」を志向しなければ

米エスパー新国防長官の訪韓、同盟も「利益均衡」を志向しなければ

Posted August. 09, 2019 09:55,   

Updated August. 09, 2019 09:55

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エスパー米国防長官が8日午後、ソウルを訪れた。エスパー氏は9日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官と会って、在韓米軍の駐留経費負担、ホルムズ海峡への軍派遣、中距離ミサイル配備問題などについて議論する。エスパー氏の訪韓に先立ち、トランプ米大統領は在韓米軍の駐留経費負担と関連して韓国を「非常に裕福な国」と述べ、「韓国はもっと多くを負担することを決めた」と主張した。

エスパー氏の訪韓で韓米間で議論される議題は、韓国により多くの負担と役割を要求する請求書がほとんどだ。在韓米軍駐留経費負担増額の要求が代表的だ。米国では数兆ウォンの追加負担要求説が流れており、トランプ氏は交渉がまだ始まっていないにもかかわらず、韓国が大幅増額に同意したと発言し、圧力をかけている。

米国は、ホルムズ海峡での有志連合に韓国が参加するよう要請している。政府はひとまず肯定的に検討する方針だが、米国の期待に及ぶかは分からない。米国は中国のミサイル脅威に対抗して中距離ミサイルの韓国配備を提起する可能性もある。韓国が日本の輸出規制対応カードに取り出した韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の延長も求めるものとみえる。

これらの懸案はすべて、米中戦略競争や韓日の対立も相まって、韓米同盟に微妙な緊張を生みかねない。ここに、北朝鮮が相次ぐ短距離ミサイル挑発で、同盟を仲違いさせようとしており、トランプ氏は「米国はカモではない」とし、同盟国に金を無心している。韓国としては同盟の重要性はますます大きくなっているが、これをめぐる懸案一つ一つが容易ではない。

同盟は共同の脅威に対抗して得る利益を共有する関係だ。力の差が大きな非対称同盟でも、一方的な依存や犠牲はありえない。互いが同意する水準で相互協力する時、同盟は健全に維持される。米国が差し出す請求書を見て、貢献できる部分も計上し、国益ひいては韓米が共有する利益を計算しなければならない。