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「万能音楽家」バーンスタインの100歳の誕生日

「万能音楽家」バーンスタインの100歳の誕生日

Posted August. 21, 2018 09:33,   

Updated August. 21, 2018 09:33

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彼は20世紀の音楽界でダ・ヴィンチのような万能人でした。指揮者であり、作曲家であり、音楽理論家だった。最も米国的なクラシックスターでもありました。土曜日の25日が彼の100回目の誕生日ですね。まさにレナード・バーンスタイン(1918~1990)です。

バーンスタインの登場は彗星のようでした。ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団を指揮することになっていたブルーノ・ワルターが病気になり、25歳の年齢で代役として投入され、大成功を収めましたね。1958~1969年にニューヨーク・フィルの常任指揮者としてこの楽団の黄金期を成し遂げました。

作曲家としても彼は交響曲三曲とミュージカル「ウエストサイドストーリー」などを発表して、批評界と大衆からの愛を一緒に享受しました。1954年からテレビ番組「青少年の音楽会」を取り仕切りながら、音楽の魅力を広める「グル(Guru)」としても、彼の存在感は格別でした。

しかし、彼の生涯は平坦なものではありませんでした。第二次世界大戦中は進歩政治活動に情熱を注ぎ、情報機関の監視を受けることになりました。結局、彼は「私は保守主義者」という文書に署名し、「米国生まれの指揮スター」という象徴性に注目した情報機関は、彼をブラックリストから削除しました。

彼が作曲した音楽劇「キャンディード」は、哲学者ヴォルテールの小説「カンディード」が原作です。「カンディード」のサブタイトルは「楽観主義」ですが、主人公は「世界は悪で満ちていて、楽園と呼ばれるものも大したものではなかった」と吐き出します。なぜこのような「楽観主義」が出てきたのでしょうか?ヴォルテールは、実際の楽観主義思想家を嘲笑し、世界の理不尽を告発しようとしました。思想検証を通らなければならなかったバーンスタインも、その苦々しさを盛り込もうとしたはずです。ソウル市立交響楽団は、10月12日、13日、ソウル芸術の殿堂のコンサートホールで、首席客員指揮者ティエリ・フィッシャーが指揮するバーンスタインの「キャンディード」をコンサート形式で公演します。

蛇足。バーンスタインは、世界を悲観的に見たのでしょうか? 1989年にベルリンの壁が崩壊すると、彼はベルリンに飛んでいってベートーベン交響曲第9番を指揮しました。この時、彼は4楽章「歓喜への賛歌」を「自由への賛歌」に変えて歌うように注文しました。世界が自由の懐で1つになれる」という「楽観主義」を、彼は心の中に持っていたのです。


gustav@donga.com