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戦場の勝敗を決める天気

Posted August. 07, 2018 09:17,   

Updated August. 07, 2018 09:17

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気温が気象観測以来の最高値を記録した。韓国だけでなく、地球全体が猛暑に見舞われている。突然の気候変動は、人間に無力感と恐怖を与える。かつては、異常気象に見舞われたり、気候が全く異なるところに行ったりすれば、文化の違いは生存の問題だった。

猛暑が猛威を振るっているので、戦場は寒いところに行ってみよう。1939年11月、ソ連軍がフィンランドを侵攻する。この戦争を冬戦争と呼んでいるが、北極戦争といっても過言ではないと思う。

ソ連軍にとっては、寒さは問題にならなかった。ナポレオンとヒトラーのロシアの侵攻が失敗した原因の一つは、ロシアの厳しい寒さだった。しかし、いざソ連軍がフィンランドの地に入ると、状況は一変した。北極圏の寒さに凍死者が続出した。ウォッカも全く役立たなかった。雪に覆われた大地は、地と湖を区別することができず、針葉樹林は道に迷わせた。

一方、フィンランド人は寒さの中でびくともせずに潜伏をし、狙撃手はソ連軍を打倒した。最も荒唐無稽だったのはスキーだった。フィンランドのスキー部隊はゲリラ戦を試みながら、縦横無尽の活躍を繰り広げた。ソ連軍のスキーは過酷なフィンランドの地では全く通用しなかった。フィンランド軍は弱いソ連軍のスキーをあざ笑いながら捕獲したスキーを薪として使った。

寒さと地形に適応できなかったソ連軍は、第1次戦争で惨憺たる失敗を味わった。それでもあまりにも戦力の差が大きく、ソ連軍自体の戦術的欠陥もあっただけに、ソ連軍が我に返って再侵攻してくると、フィンランドは苦戦した。結局領土の一部を割譲する協定を結ぶ。しかし、フィンランドの英雄的抵抗で、ソ連もフィンランドを併合や、衛星国にすることはできなかった。

フィンランドの栄光は寒さのおかげだったのだろうか?ドイツの支援も無視できないが、さらにすごいことは、せっかく取り戻した独立を決して失わないというフィンランド人の不屈の闘志だった。 1917年に独立したフィンランドは、12世紀半ばからスウェーデンとロシアから長い期間支配を受けた。ソ連も戦争を繰り広ながら、このような国は土地も人も治めることは大変だという結論に達したようだ。国を維持するためには、物理的、精神的抵抗力のいずれも欠かせないという教訓だ。

歴史学者


李沅柱 takeoff@donga.com