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投手より優遇されるMLBの打者たち、チケットパワーが評価基準

投手より優遇されるMLBの打者たち、チケットパワーが評価基準

Posted December. 03, 2015 07:16,   

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「野球はスポーツと言うにはあまりにもビジネス的だし、ビジネスと言うにはあまりにもスポーツ的だ」(フィリップ・リグレー)

メジャーリーグで自由契約選手(FA)を獲得する際、一番高く評価するのは「チケットパワー」だ。ミネソタが韓国市場を狙って朴炳鎬(パク・ビョンホ=29)に投資したのとは裏腹に、テイムズ(29)には関心を示す球団がなかったのも、まさにチケットパワーに差があるからだ。このため、メジャーリーグでは、いくら優れた能力の投手でも毎日出場できる打者の市場価値を超えるのは困難だ。実際、歴代メジャーリーグの最高額契約選手10人の中に投手は2人しかいない。ランキングも8位と9位だ。

それさえも、ボストンが2日、左腕デビット・プライス(30・写真)とMLB投手史上最高額の7年2億1700万ドル(約2525億8800万ウォン)でFA契約を結んだ結果だ。それ以前は、クレイトン・カーショー(27=ロサンゼルス・ドジャース)だけだった。7年2億1000万ドルで契約したマックス・シャーザー(31=ワシントン)を含めメジャーリーグで最高額投手3人はいずれも先発投手だ。

韓国プロ野球は逆だ。2日、外国人選手として最高額となる総額190万ドル(22億970万ウォン)でハンファと再契約したロジャース(30)を含め、年俸上位10人のうち6人が投手だ。そして、そのうちの2人は救援投手だ。韓国の球団は、メジャーリーグとは違う基準で選手を評価していることを物語る証拠だ。韓国もチケットパワーを基準にすれば、先発投手がより高額を受け取るべきだろう。今シーズン、斗山(トゥサン)の張元準(チャン・ウォンジュン=30)が登板した蚕室(チャムシル)での試合は平均1万6125人の観客が入り、シーズン平均(1万5561人)より564人多かった。斗山の観客1人当たりの平均収入を基準に概算すると、張元準は今シーズンの入場料だけで球団に約9543万ウォンの収入をもたらした。

年俸を受領する過程も異なる。メジャーリーガーは、年俸を受け取る際、代理人報州、マネジメント料などを先に支払わされる。「チューチュートレイン」秋信守(チュ・シンス=33・テキサス)は、「総額の47%程度が自分の手取り」と公開した。日本も外国人選手は入団2年目までは20%、その後は25%を税金で収めなければならない。契約内容を税務当局に正確に申告しなかったことが摘発されると、税率が40%に跳ね上がるため契約金を縮小した契約書を作るのも困難だ。

これに対して、韓国の場合、外国人選手やFAを獲得する度に発表する金額が「税引き後」の金額だという話が公然と出回っている。外国人選手たちの住居も球団提供が一般的だ。ハンファは昨年、ロジャースの母親の肩の治療代まで球団が負担した。日本の読売ジャイアンツでも目を付けたとされるロジャースが、本当に「情に惹かれて」ハンファと再契約したことが事実出ない可能性が高い理由だ。



kini@donga.com