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[社説]中朝血盟復元の兆し、韓米中の戦略的連携を講じろ

[社説]中朝血盟復元の兆し、韓米中の戦略的連携を講じろ

Posted October. 12, 2015 10:51,   

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一昨日、北朝鮮の労働党創建70周年記念の軍事パレードを輝かせた主役は中国の序列5位の劉雲山・政治局常務委員だった。北朝鮮は劉常務委員を金正恩氏の左に立つよう持て成し、北朝鮮官営テレビは対話を交わす二人を集中的に放送した。2011年に金正恩氏が政権を担って以来、疎遠になっていた両国関係が回復の段階に入ったことを対外にアピールしたものだ。

習近平国家主席は、金正恩氏に送った親書で、「中朝の伝統友誼は、双方の先代の指導者たちが築いて育んできた共通の宝」だとし、「戦略的で長期的な観点から発展することを望む」と強調した。劉常務委員は、「高位層の政治的コミュニケーションを強化するべきだ」とし、中朝間の首脳会談の実現可能性を仄めかした。金正恩氏も高位層の交流の継続を強調した。

中朝の関係改善は、北朝鮮を対話のテーブルに就かせるチャンネルの復元という側面もある。だが、北朝鮮が挑発を放棄していない状況下で、中国が血盟関係の復元に乗り出せば、核開発や長距離ミサイル発射の阻止は難しくなる。金正恩は20分あまりにわたる演説の中で、一度も核について言及しなかったが、軍事パレードには改良されたKN−08大陸間弾道ミサイル(ICBM)と核リュック部隊が登場した。北朝鮮メディアは、ミサイルがパレードに登場する瞬間、「多種化、小型化された核弾頭を搭載した戦略ロケット」だと主張した。習主席が今年9月にオバマ米大統領と一緒に、「北朝鮮を核保有国に認められない。国連安全保障理事会の決議を無視した行動には断固として対処する」とした発言の意味が薄くなった。中国が、このまま北朝鮮に再接近すれば、核保有を認めるものと読み誤る恐れもある。

金正恩は、演説の中で「人民」のための国政を強調し、韓国に対する敵対的な発言もなかったことから、離散家族再会をうたった8・25南北合意の履行のために努力するだろう、との見方も出ている。長距離ミサイルを発射せずに労働党創建70周年を過ごしたのは前向きなシグナルだ。だが、北朝鮮が挑発を放棄したとは断定できない。ロシアのプーチン大統領は2000年に金正日(キム・ジョンイル)を説得して長距離ミサイル発射の暫定中止を引き出したことがある。習主席が北朝鮮との血盟関係を回復するためには、すくなくともプーチン大統領のような成果を引き出してこそ、国際社会の支持を得ることができる。

習主席は9月に朴大統領と会談した際、「韓半島の緊張を高める、いかなる行動にも反対する」と述べた。その習主席が、自ら発した北朝鮮への警告を無視して一方的に北朝鮮を取り込めば、折角作られた韓米中の対北朝鮮圧迫スクラムが崩れかねない。16日にはワシントンで韓米首脳会談が開かれ、今月末もしくは来月初めには韓中日首脳会議も開催される予定だ。中国は、北東アジアの平和と安定のために、北朝鮮の根本的な変化を誘導することに積極的に乗り出すべきだ。