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[社説]権垠希氏の公認を見る目

Posted July. 12, 2014 03:04,   

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新政治民主連合の光州光山(クァンジュ・クァンサン)乙の補欠選候補に登録した権垠希(クォン・ウンヒ)前水西(スソ)警察署捜査課長は、昨年4月、民主党で「光州の娘」と称賛されると、「警察の娘と呼んでほしい」と言った。権氏は、2012年の大統領選挙で起こった国家情報院コメント事件の捜査で、金用判(キム・ヨンパン)ソウル警察庁長官(当時)が捜査を縮小するよう圧力をかけたと暴露した人物だ。先月末まで補欠選出馬について一蹴していた権氏は、ついに少なくない人々が予想したように政治に飛び込んだ。

権氏の暴露内容が真実かどうかまだ分からない。縮小捜査を指示したと権氏が名指しした金前長官に対して裁判所は1、2審で「証拠が不十分で、(権氏の主張には)客観的事実に反する部分がある」として無罪を言い渡した。権氏は、公職者として根拠も確かでない疑いだけで、警察組織に対する国民の信頼と公職綱紀を揺さぶり、野党の大統領選挙不服論議と政争を悪化させたという批判から自由ではない。そのような権氏に公認状を与えた新政治連合からは司法府を尊重する公党の姿は見られない。権氏が真実を明らかにしたいなら、判決確定前に国会議員になるよりも、最高裁の判決を待つことだ。

権氏がソウル銅雀(ドンジャク)乙のような首都圏に出馬したなら「民意の審判」を受けたかったという言葉は説得力を持ったかも知れない。しかし、新政治連合の公認が即当選と見られる光州から権氏が出馬することは、政治的報奨と映らざるを得ない。今後、公職社会に不満がある公務員が「一発の暴露」で政治的勲章を受けることができると信じるようになるなら、今回の公認は途方もない後遺症を残す恐れがある。本当に良心的に不正を暴露する内部告発者まで「政治をしたいからか」と罵倒されることになるだろう。

新政治連合が光山乙に公認を申請した奇東旻(キ・ドンミン)候補を退け、ソウル銅雀乙に回し、重鎮の千正培(チョン・ジョンベ)議員には予備選挙の機会すら与えないことも、権氏に金バッジをつける地ならしだったという批判が党内からも出ている。権氏は「安哲秀(アン・チョルス)代表に希望を見た」と言い、安代表は「生きてきた経歴が真正性そのものだ」と答えたのを見ると、安代表の「自分の側の人びいき」という見方を否定することは難しいだろう。