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ミャンマー資源をめぐり西側と中国が綱引き

ミャンマー資源をめぐり西側と中国が綱引き

Posted January. 23, 2013 07:20,   

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東南アジアの資源大国であり、戦略の要衝地であるミャンマーに、米国、日本、インドが接近している。長年の兄弟国である中国は、ミャンマーの心が変わるのではないか気が気でない。

●「中国人は出ていけ」

中国共産党機関紙「人民日報」は22日、「中国とミャンマーの企業が約10億ドル(約1兆616億ウォン)を共同投資したミャンマーの銅鉱山のストで、中国企業が毎月200万ドル(約21億ウォン)の損失を被っている」と伝えた。また、スト現場には「中国人は出ていけ」といった政治スローガンが現れている。同紙は、「国際社会がミャンマーの投資環境を憂慮している」と批判した。中国の代表国営メディアとしては異例のミャンマー批判だ。

ミャンマーは、北朝鮮、パキスタンと共に中国の3大同盟国とされる。中国外交部ホームページにも、「両国は兄弟関係」と書かれている。1950年の国交正常化以来、両国は緊密な友情を築いてきた。特に、1988年にミャンマーが軍事政権になり、米国と欧州連合(EU)が経済制裁を実施すると、中国は莫大な経済援助と投資でミャンマーでの影響力を拡大してきた。中国は現在、ミャンマーの最大投資国だ。しかし、このような影響力の拡大は、ミャンマーの反中感情を広め、ブーメランとなって戻っている。

ミャンマーの脱中国化の動きは、2011年に軍事独裁が終わったことで本格化した。テイン・セイン初代民選大統領は、中国とミャンマー両国の経済協力事業である大型水力発電所ミッソンダムの建設を環境保護を理由に中止させた。ミャンマー軍事政権が中国から36億ドル(約3兆8214億ウォン)の支援を受けた事業だ。

摩擦音はあちこちで聞こえている。香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストによると、中国の「石油天然気集団公司」(CNPC)は21日、「全てが計画通りなら」という前提で、5月にミャンマーを貫く石油天然ガスのパイプラインが稼動することを明らかにした。約1100キロの長さのこのパイプラインは、ミャンマーのインド洋の港と中国内陸の雲南省を結ぶ超大型プロジェクト。中国としては、原油と天然ガスの輸送距離が1200キロ減少することになる。両国の経済協力の代表的な成果だが、完工を控えた現在、祝賀ムードはない。

SCMPは、「『全てが計画通りなら』という仮定は、25億ドル(約2兆6537億ウォン)が投資されたこのプロジェクトが依然として不確かだということだ」と強調した。

●ミャンマーと中国の隙間に入り込む大国

一方、米国、日本、インドは、ミャンマーを引き入れることに躍起になっている。日本の安倍晋三首相は1月の就任後、初めての特使をミャンマーに送り、巨額の借款を提供するなど、日本企業のミャンマー進出を誘導した。昨年の春には、日本はミャンマーの巨額債務を免除し、低利の長期借款を提供した。安倍首相は、東南アジア諸国との関係強化を通じて中国の「崛起」に対抗し、その中心にミャンマーがあると、香港の「中評網」が22日付で伝えた。

インドのアントニー国防長官は21日、ミャンマーを訪問し、両国の軍事協力について話し合った。インドのシン首相は昨年5月、インド首相としては25年ぶりにミャンマーを訪問した。

米国のオバマ大統領も昨年11月、現職大統領としては初めてミャンマーを訪れるなど、関係回復に乗り出している。その後、両国は、△大使の相互派遣、△ミャンマー制裁の一部緩和、△アウンサン・スーチー氏の米国訪問、△セイン大統領の米国訪問など、関係の正常化に動いている。

中評網は、「米国がミャンマーとの関係回復に成功するなら、南アジアの政治地勢は抜本的に変化するだろう」とし、「中国と関係が良好な周辺国にも否定的な影響を与えるだろう」と見通した。



mungchii@donga.com