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ヒマラヤのパラグライディング遠征隊、朴英碩隊長の行方不明の消息に暗鬱

ヒマラヤのパラグライディング遠征隊、朴英碩隊長の行方不明の消息に暗鬱

Posted October. 28, 2011 09:14,   

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急な悲報に隊員らはしばらく言葉を失った。ヒマラヤ・アンナプルナ南壁のコリアンルーツの開拓に乗り出した登山家、朴英碩(パク・ヨンソク)隊長の行方不明のニュースが19日、ケイタイメールを通して伝えられたためだ。世界で初めてパラグライディングを使ったヒマラヤ横断飛行に乗り出して約70日。息の音さえ聞こえない静まり返った夜は初めてだった。

8月22日、パキスタンのヒマラヤ北面で初飛行を始め、インド・マナリに着いたパク・ジョンホン隊長(40)、ハム・ヨンミン(41)、ホン・ピルピョ(44)隊員。彼らは朴英碩隊長とは親密な関係だ。横断を終えて、ネパールのカトマンズで朴英碩遠征隊との再開を楽しみにしていただけに、衝撃はさらに大きかった。同じヒマラヤの空の下にいる彼らにできることはお祈りしかなかった。

ちょうどマナリにはヒンドゥー教の宗教儀式のプジャ行列が通っていた。マナリ周辺のクル・バレーはインド全土のヒンドゥー神が集まって瞑想をする「神様の渓谷」という伝説がある。行列を見守っていた記者は朴隊長の無事帰還を祈りながら考えた。「ヒマラヤではヒマラヤの神様を頼りにするしかない」

遠征隊は21日旅程を再開した。マナリから180キロ離れたビルで国際パラグライディング大会が開かれるためだ。

人口2500人あまりの小さい村のビルは、世界中から集まった300人ぐらいのバラグライダーで賑わっていた。ホン・ピルピョ隊員のインド人の友だちのディリップさんが遠征隊の案内を受け持った。ホン隊員が8年前、韓国パラグライディング大会で親切に接した縁が今まで続いている。

遠征隊は24日、決勝戦が開かれた海抜2300メートルのビルの裏山に登った。既に200あまりのパラグライダーが空を飛んでいた。一時も早くヒマラヤの空を飛びたかったが、緊張を緩めることはできなかった。最近、あるイスラエル女性が飛行中、気流異常で墜落して重傷を負った。大会中にはロシア・ブラジミールの落下傘にイーグルが飛び掛って、落下傘のロープと絡まれる事故も起きた。

遠征隊は公式大会に参加せず、遠征の一環としてビル地域を飛行することにした。ビルからチベットの臨時亡命政府のあるダラムサラまでの50キロを往復するのが目標だ。

全ての点検を終えて、隊員らはようやくヒマラヤの青い秋の空に飛び込んだ。空には色とりどりのパラグライダーだけでなく、イーグルもいた。イーグルらは見慣れていない飛行体への好奇心が発動して、子どものようにパラグライダーと競争した。ビル地域の空はヒマラヤと一つになった4時間ぐらいの飛行を遠征隊に許した。



ufo@donga.com