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[社説]与党の欲、野党の偽善

Posted December. 14, 2010 02:58,   

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セマングムから長水(チャンス)を経て、浦項(ポハン)に至る東西高速道路の建設予算も、「実兄のための予算」と見なければならないのか。与党ハンナラ党が8日に単独処理した2011年度予算案のうち、野党民主党が、李明博(イ・ミョンバク)大統領の実兄、李相得(イ・サンドク)議員の選挙区関連予算に分類した、9つの事業の基準に従うなら、これも「実兄予算」と言わなければならないだろう。しかし、民主党が取り上げた「実兄予算」の内訳には、東西高速道路の予算は入っていない。東側の最後を見れば「実兄予算」だが、西側の最後(群山)に行けば、「康奉均(カン・ボンギュン)予算」であり、中間地点(長水)では、「丁世均(チョン・セギュン)予算」になるためか。

民主党は地方を回り、「4河川予算2兆ウォン以上削減」を含む予算修正案を掲げ、追加予算編成を求める計画だ。しかし、民主党の金宇南(キム・ウナム)、李春錫(イ・チュンソク)、パン・ビョンワン議員は、国土海洋部4河川予算に、湖南(ホナム)平野の中央を流れる萬頃江(マンギョンガン)の河川環境整備事業実施設計費(30億ウォン)を反映するよう主張している。徐甲源(ソ・カッボン)、張秉浣(チャン・ビョンワン)、鄭範九(チョン・ボムグ)ら民主党議員は、農林水産食品部の4河川予算に、錦江(クムガン)Ⅱ地区、美湖川(ミホチョン)Ⅱ地区、栄山江(ヨンサンガン)Ⅳ地区の予算100億ウォン台の増額を求めている。党レベルでは4河川整備事業に反対しながら、選挙区が隣接した議員は、より多くの4河川事業費を要求しているのだ。民主党の場外闘争の偽善が垣間見える。

ハンナラ党と政府は、予算案処理の過程で乱脈ぶりと無能ぶりを露呈した。8年ぶりに初めて、予算案を会期中に処理したことは、悪い慣行の矯正という点で評価に値する。しかし、民主党に負けじと福祉公約を乱発して期待を膨らませておきながら、いざ具体的項目はまとめることができず、批判を招いた。通過した福祉予算(86兆4000億ウォン)を見れば、政府案より1200億ウォン増加し、全体政府支出の福祉予算の割合も27.9%と歴代予算の中で最も大きい。その一方で、乳幼児の予防接種費や下位70%の養育手当て、夏休みや冬休み中の欠食児童の給食費支援のような予算に反映されなかった理由は、十分な説明ができていない。

李相得議員は、大統領の兄でなかったなら誘致できたのか疑わしい予算を大幅に増やし、「実兄予算」のレッテルを貼られる口実を与えた。人気のある韓国料理レストランがすでに存在しているニューヨークに、韓国料理の世界化に向け、韓国料理レストランの開設費として、50億ウォンを国家予算で支援することも、経済性を考慮していない予算配分だ。

テムプルステイ予算にしても、185億ウォンから約63億ウォン減少したが、事業が終了する年という点など、前後の脈絡を十分に説明して理解を求める人がいなかった。仏教界が反発し、その時初めて驚き、基金転用案を講じるなど、慌てふためいている。欲だけが先行し、哲学も原則も方法論もない、ネジが緩んだ与党と政府では、国民の信頼を得ることはできない。

自分の暮らしや自分の金なら、ハンナラ党や政府関係者はこのように雑に予算を編みはしなかっただろう。ハンナラ党171人議員のうち、309兆ウォンの予算案をしっかりと見た人が何人いただろうか。