国際重量挙げ連盟(IWF)は28日、ロンドン五輪で採取した選手の尿と血液のサンプルを再検査した結果、11人から禁止薬物成分が検出されたと明らかにした。この中には、当時女子重量挙げの最重量級(75キロ)で銅メダルを獲得したフリプシメ・フルシュジャン(アルメニア)も含まれた。フルシュジャンはスナッチ(128キロ)、クリーン&ジャーク(166キロ)の合計294キロで333キロの周璐璐(中国)、332キロのタチアナ・カシリナ(ロシア)に次いで銅メダルを獲得した。
フルシュジャンのメダルがはく奪されれば、当時同階級でスナッチ125キロ、クリーン
&ジャーク164の合計289キロで4位だった張美蘭が繰り上げで銅メダルを授与される。張美蘭は、腰と肩の負傷などで十分な練習ができずにロンドン五輪に参加し、自身の記録(スナッチ140キロ、クリーン&ジャーク186キロの合計326キロ)を大きく下回る成績を出した。
張美蘭が銅メダルを授与される場合、五輪で金、銀、銅をすべて獲得することになる。張美蘭は2004年のアテネ五輪で銀メダル、2008年の北京五輪で金メダルを取った。五輪の個人競技で金、銀、銅メダルをすべて獲得した韓国選手は、アーチェリーの金秀寧(キム・スニョン=1988年大会女子個人総合で金、1992年バルセロナ大会銀、2000年シドに大会銅)だけだ。
張美蘭は、「フルシュジャンの記録がロンドン五輪以降急激に落ちたのでおかしいと思っていた」とし、「銅メダルがもらえる可能性が出たので嬉しいけど、重量挙げが薬物スポーツに映ってしまい、一方では寂しい気持ちがする」と話した。
유재영기자 ユ・ジェヨン記者 elegant@donga.com