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元在韓米軍司令官、「GSOMIA破棄は韓米同盟にも影響」と懸念

元在韓米軍司令官、「GSOMIA破棄は韓米同盟にも影響」と懸念

Posted August. 05, 2019 09:11,   

Updated August. 05, 2019 09:11

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尖鋭な韓日対立にもかかわらず、両国が軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄してはならないという元軍高官や専門家の指摘が相次いでいる。GSOMIAをはじめ韓米日3国の協力は米国の国家安全保障および利益にも直結し、破棄時には今後の米国との同盟関係にも影響を及ぼしかねないという懸念だ。

ビンセント・ブルックス前在韓米軍司令官は2日(現地時間)、東亜(トンア)日報のインタビューで、「GSOMIAは韓米日3国協力を維持するための重要な土台」とし、「これを破棄することは、単なる情報共有が中断されるレベルを越える深刻な波及効果をもたらすだろう」と指摘した。そして、「この協定は一度破棄されれば元に戻すことが非常に難しい。慎重に扱わなければならない」と繰り返し強調した。

ワシントンのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)が2日に開催した日米軍事同盟フォーラムに参加したブルックス氏はパネル討論でも、「米国は問題の本質を理解し、両国が苦しい記憶を克服することを助けなければならない」と述べた。そして、「先月のロシア軍用機の韓国領空侵犯は、韓日対立を利用した故意の行為だった。韓日両国の協力が崩壊すれば、『要(linchpin)』である韓日同盟と『礎(cornerstone)』である日米同盟に深刻な結果をもたらすだろう」と警告した。

フォーラムのパネルで参加したマイケル・マレン元米統合参謀本部議長は、「両国いずれも対立を続ける政治的理由があり、これによって発生する危険はかなり深刻だ」とし、今回の亀裂が結果的に中国の影響力拡大につながりかねないと指摘した。また、「日本は過敏に反応せず、韓国が問題を克服する空間と時間を与えなければならない」とも述べた。

別の韓半島専門家らも、GSOMIA破棄について否定的な意見を出した。マイケル・グリーンCSIS上級副所長も記者に、「協定破棄は韓日問題を越えて米国の国家安全保障に影響を与えるだろう」とし、「これは韓米同盟を揺さぶる結果につながる恐れがある」と指摘した。日本の輸出規制措置に問題があると見て両国の対立に関与しようとしたワシントンのムードが、協定破棄を基点に韓国に批判的な方向に流れる可能性があるとういことだ。

ワシントンで、米国が韓日対立に対する積極的で明確な「仲介ロードマップ」を設けなければならないという提案の過程も紹介された。有名なシンクタンク「大西洋評議会」は先月25日、ホワイトハウスや国務省高官、シンクタンクの専門家らが共同で進めた非公開の会議の結果をまとめた報告書を2日に公開した。「韓日間の膠着打開策」と題するこの報告書は、△「休止協定(standstill agreement)」勧告(短期)、△韓米日3国高官協議の仲介(中期)、△歴史問題の解決および類似事態の再発防止に向けた3国者間の枠組みづくり(長期)、という3段階ロードマップを提示した。特に、「両国の貿易紛争は華為技術(ファーウェイ)のような中国企業が影響力を拡大する余地を与え、米国の安全保障を損なう恐れがある」と指摘した。

この構想の休止協定は、日本が「ホワイト国」の韓国除外発表ですでに無駄になった。しかし、米国が自国の利益のために韓日関係の破局を防ぐための介入を続けるという見方が多い。国務省高官は同日、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラムが開かれたタイ・バンコクでの記者会見で、「3国(外相)が会ったという事実そのものが、解決策を講じることに関心があるということだ」と強調した。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com